バイク乗り、立ち寄って 津波に流されカナダで回収された被災ハーレーなど2台展示

東日本大震災で被災した米ハーレーダビッドソン社製のオートバイ2台を展示する「TSUNAMIハーレー展示館」の除幕式が21日、山元町のJR常磐線坂元駅前の農水産物直売所「やまもと夢いちごの郷」の敷地内であった。関係者は「全国のバイク乗りに立ち寄ってもらい、震災を語り継ぐ場にしたい」と語る。

 展示館は約25平方メートル、高さ約3.5メートル。町内の男性が所有していた1台は右ハンドルが取れかかり、車体全体に傷やサビが目立つ。もう1台は業者が亘理町で回収したサイドカー付き。
 3面に設置した窓越しに見学できる。震災の1年後、山元町からカナダに流れ着き、現在は米国のハーレーダビッドソン博物館に展示されているオートバイの大型写真も飾られている。
 同町の住民による一般社団法人「まちづくりやまもと」が約300万円で整備。代表理事を務める自動車販売整備業成毛政孝さん(65)が震災後、車の撤去作業をし、2台を保管してきた。
 除幕式には、成毛さんや県自動車整備振興会山元分会、県ハーレー会の関係者らが出席。宮城県や福島県などからオートバイ約200台が集結した。
 成毛さんは「山元町はハーレーがカナダに流れ着いた奇跡の発祥の地。震災の風化を防ぐため、多くの方に訪れてほしい」とあいさつした。
 石巻市などでボランティアをした熊本県八代市の自営業川尻真豪さん(43)はハーレーで19日夜に出発し、来場。「オートバイには津波にもみくちゃにされたダメージがあり、持ち主の痛みや津波の威力がまざまざと伝わる」と話した。