極端な糖質制限、寿命に影響か=動物実験が示唆-東北大

 内臓脂肪の減少などに効果がある糖質制限も、極端な制限を長期間続けると老化を早める可能性がある-。

 東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)らの研究グループが、動物実験を通じてこんな結果をまとめた。糖質制限は手軽なダイエット法としても人気があるが、都築准教授は「専門家の管理下で行うべきだ」と警鐘を鳴らしている。

 都築准教授らは寿命が1年程度の実験用マウスを3グループに分け、それぞれ(1)標準的な栄養割合の餌(2)脂肪の多い餌(3)炭水化物を減らし、たんぱく質を増やした糖質制限食-を与えて飼育。糖質制限食は炭水化物によるカロリーが全体の2割程度と、人間が1日3食とも主食を取らない状態に相当する厳しい制限とした。

 その結果、糖質制限食を食べたマウスの寿命は標準的な餌のグループと比べ8~9週短いなど、他の2グループと比べ短かった。飼育開始から約1年後に記憶力を測ったところ、標準的な餌のグループの半分程度に低下していた。

 糖質制限をしたマウスの腸内では悪玉菌が増える一方、善玉菌は減少しており、老化に影響を与えた可能性がある。人間も短期の糖質制限で腸内細菌のバランスが崩れることが分かっており、都築准教授は「人間でも十分に起こり得る」と推測する。

 都築准教授は、糖質制限は糖尿病対策などに有益としつつ、「医療の一環として専門家が介入してやるべきもの」と指摘。「短期間は問題ないが、ずっと続けると悪影響の可能性がある」と忠告した。

 研究成果は静岡市で開かれる日本栄養・食糧学会で、19日に発表される。