米半導体大手エヌビディアが20日発表した2024年8~10月期決算は、売上高が前年同期比1・9倍の350億8200万ドル(約5・5兆円)、最終利益は2・1倍の193億900万ドルだった。生成AI(人工知能)向け半導体の需要が引き続き好調で、売上高、最終利益とも四半期として過去最高となった。 【図】一目でわかるエヌビディアの株価の推移
売上高と利益は市場予想も上回った。生成AIのデータ処理などを行うデータセンター向けの売上高が2・1倍の約308億ドルと好調だった。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は「AIの時代が本格的に到来し、エヌビディア製コンピューティングへの世界的な移行が進んでいる」との声明を出した。
24年11月~25年1月期決算では売上高がさらに拡大し、約375億ドルに達するとの見通しを示した。
もっとも、市場の期待は非常に高かったため、決算発表後の20日の時間外取引でエヌビディア株は一時値下がりした。
エヌビディアは生成AIの開発やデータ処理に使われる先端半導体の世界シェア(占有率)が約8割に上るとされる。エヌビディアの業績は今後の生成AI関連ビジネスの成長性を示唆し、各国の株価に大きな影響を与えるとして、日米を含む世界中の投資家から注目されている。(ニューヨーク支局 小林泰裕)