憩いの水辺、発展期待 かわまち大賞「旧北上川河口沿いまちづくり」 石巻市、現地で受賞報告会

東日本大震災の津波で被災した石巻市の旧北上川河口沿いで進められたまちづくりが国土交通省の2022年度「かわまち大賞」を受賞し、市は5日、受賞報告会を市内の観光交流拠点施設「いしのまき元気いちば」で開いた。

 かわまち大賞は河川空間を生かした先進的な地域活性化策を表彰する事業で、県内の受賞は名取市閖上の名取川沿いに続き2例目。旧北上川河口では、国が両岸計約15キロに整備した堤防を活用し、官民連携組織が主体となって進めたかわまちづくりが評価された。

 中央地区の堤防ではイベント開催やキッチンカー出店のほか、元気いちばの2階から堤防に出入りできるよう工夫するなど、川と市街地をつなげてにぎわいを生み出した。

 報告会にはまちづくり団体の関係者ら約50人が出席。斎藤正美市長は「堤防で安全性が向上するとともに、素晴らしいまちづくりができた。新たな憩いの場として発展させたい」とあいさつした。石巻専修大の学生ら3団体は今後の水辺空間の活用案を発表した。

 堤防では荻浜産のカキを使ったカキ汁約200食が振る舞われた。同市の会社員若杉僚平さん(30)は「眺めが良くて気持ちがいい場所。たくさんイベントを開いてほしい」と話した。

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