1.会社からの住宅補助が手厚い人
賃貸であれ、持ち家であれ、絶対にかかってしまう住宅費を他人が負担してくれるのであれば、大いに甘えるべきです。
そのため、「居住性に問題が出てきた」「補助が薄くなってきた」などのことがなければ、賃貸のままでもいいでしょう。
2.数年ごとに引っ越しをする人
いろいろな場所に住んでみたいという方は賃貸が圧倒的に向いています。ただ、会社の都合などで全国転勤だから家を諦めているという方は、買った家を賃貸に出すという選択肢もあるため、簡単に諦める必要はありません。
貸し出す方法も豊富ですので、「全国転勤で貸し出す可能性がある」ことを不動産エージェントに相談しながら進めればいい選択ができるでしょう。
3.家の管理やローンに心理的ストレスを感じやすい人
住宅購入はノーリスクではありません。自然災害や破産収入の減少などによって苦しくなってしまう可能性は常に付き纏います。また、特に戸建ての場合、購入後の管理や修繕はある程度、自己責任で対応する必要があります。ですので、そういったもののために、住宅性能を上げる技術が生まれたり、保険があったりするわけですが、それでも心理的ストレスが大きいという方は賃貸がおすすめです。
4.税金対策的に賃貸のほうがメリットがある人
経営者や個人事業主など、自宅が事務所を兼ねていて家賃を経費にしている人は賃貸のメリットが大きいと言えます。とはいえ、買ったほうがメリットが大きくなることもあるので、税理士などに相談するのが最適です。
5.富裕層の人
年収が多く、何千万円、何億円という資産を保有している人は賃貸でもいいでしょう。もはや説明は不要かと思いますが、こういった人はいつでも自宅を買うことができます。ほかの資産運用との兼ね合いも考えながら選択をすればいいでしょう。
6.これから独立・起業する人
独立をすると与信がないので、手元に資金がない限り、しばらくは家を買えません。独立前に住宅を購入しておくという手もありますが、独立後の先行きは不透明ですから賃貸にしたほうがストレスは少なくなるでしょう。
7.貯蓄が少なく、収入が下がる可能性がある人
そもそも住宅購入には、物件購入金額の6~7%ほどの自己資金が必要です。その額も合わせて住宅ローンを借入れることもできますが、審査が厳しくなったり、借りられたとしても金利が上がってしまったりすることもあります。多少の購入資金は必要です。
そのような状況であれば、まずは自己資金の貯蓄と収入の安定を図るのが得策でしょう。
8.極端に与信が低い人
与信が低いと銀行からの借入条件が悪くなるリスクがあります。近年、変動金利だと0.2%を切る時代ですが、そんななか、3%を提示されることなどもあります。
そのため、与信が低いうちは無理して購入する必要はないでしょう。ただ、多少であれば対策は立てられますので、「極端に与信が低いわけではない」という人は、不動産の営業担当やエージェントにその旨を相談して、購入を検討するのもいいでしょう。(情報を隠すのはNGです)
9.借金を悪だと考えている人
まず前提として、借金は悪ではありません。自分の与信を使って資産の元手をつくれる大事な手段です。加えて、住宅ローンは日本で一番低金利でお金を借りられるローンです。
ですが、リスク同様に、それでも心理的ストレスが大きいという方や拒否感があるという方は賃貸のほうがいいでしょう。
以上が賃貸のほうが向いている人の特徴です。最後に繰り返しになりますが、賃貸も持ち家もその人にあったほうを選ぶことができればそれが正解です。世間の流れに左右されるのではなく、自分にあった選択をしましょう。
また、忘れてはならないのが、自分にあった選択というのは「時とともに変わる」ということです。今が賃貸だからと言って持ち家を諦める必要もなければ、持ち家の人が一生そこに住み続けなければいけないわけでもありません。その時々にあった選択ができるよう視野を広く持っておきましょう。