タクシー広告やタクシー配車アプリの利用について、1都3県のタクシーユーザーに調査!

タクシーに乗車すると様々な広告が目に飛び込んできます。前座席に設置されているリーフレットや葉書、窓に貼られているステッカー、最近では液晶モニター(サイネージ)に映し出される動画広告も増加しました。乗車はしなくても、インパクトのある車体ラッピング広告が施されたタクシーが街を走る様子をよく目にするという人も多いのではないでしょうか。また“タクシー配車アプリ”も次々と登場するなど、タクシー業界では様々な変化が見られます。そこで今回は「タクシーを月に1回以上利用している1都3県の20~60代の男女」を対象に聞いた、タクシーにまつわる意識調査の結果をご紹介します。 この記事のデータグラフ集を無料ダウンロード TOPICS

  • 1番注視されているタクシー広告は「動画広告」
  • 見覚えがあるタクシー広告の種類は、“求人”、“コンプレックス商材”などが上位
  • タクシー広告の訴求力とは?タクシー広告を見た乗客の1割が購入経験あり
  • タクシー配車アプリ、タクシーユーザーの37%が利用経験あり。利用理由は、乗車までの“効率の良さ”
  • タクシー配車アプリ、知っているが使っていない層はなぜ?
    “不自由を感じていない”、”迎車料金がかかる”、“サービスがよくわからない”などが上位

1番注視されているタクシー広告は「動画広告」

タクシーに乗車する際、乗客はどのようなタクシー広告を見ているのでしょうか。

まず“普段見ているタクシー広告は?”と複数回答で尋ねると、「座席前に置いてある紙チラシ」、「ウインドウステッカー」、「液晶モニターの動画広告」の3種類が上位で、いずれも5割を超えました。次に“(その中で)最もじっくり見てしまう広告は?”と単一回答で尋ねてみると、1位は「液晶モニターの動画広告(38%)」でした。2位の「座席前に置いてある紙チラシ(22%)」とは16ポイントの差をつけています。現状、全てのタクシーに液晶モニターが導入されているわけではありませんが、そのような中でも動画広告の注目度の高さがうかがえます。

タクシー乗車時に見ている広告

見覚えがあるタクシー広告の種類は、“求人”、“コンプレックス商材”などが上位

続いて、広告の商材について見ていきます。

“見覚えがあるタクシー広告の種類は?”と尋ねたところ、多かった順に「タクシー乗務員募集(42%)」「求人サイト(38%)」「薄毛対策・育毛剤(35%)」「ダイエット・痩身(30%)」「歯科矯正・インプラント(30%)」と、“求人”や“コンプレックス商材”が並びました。

見覚えのあるタクシー広告は?上位5位

タクシー広告の訴求力とは?タクシー広告を見た乗客の1割が購入経験あり

タクシー乗車時に広告を見た人の行動について、“乗車中”と“降車後”に分けて見ていきます。

タクシー広告を見て、“乗車中”に何かしらの行動を起こしたことがある人は38%で、その人たちが取ったことのある行動として多い順に「サイトにアクセスした(57%)」、「紙チラシを持ち帰った(56%)」、「クチコミを検索した(40%)」でした。また、“降車後”に何かしらの行動を起こしたことがある人は35%で、その人たちが取ったことのある行動は「サイトにアクセスした(77%)」が高く、「クチコミを検索した(52%)」、「実際に購入・利用した(29%)」と続きました。

タクシー乗車時に広告を見て降車後に「実際に購入・利用した(29%)」という人の割合を、タクシー広告閲覧者ベースで算出すると10%で、“タクシー広告を見た乗客のうち1割が購入・利用した経験あり”、という結果でした。タクシー広告の多くが乗客一人ひとりにターゲティングされているわけではないことを考えると、1割という結果は、タクシー広告の訴求力の高さを示しているとも言えそうです。

タクシー広告を見た後に、何かしらの行動を起こした経験の有無
タクシー広告を見た後に起こした行動 上位3位

タクシー配車アプリ、タクシーユーザーの37%が利用経験あり。利用理由は、乗車までの“効率の良さ”

ここからは少し視点を変えて、“タクシー配車アプリ”の利用について見ていきます。

どのようなメリットを感じタクシー配車アプリが利用されているのかを見てみると、上位は「1番近くのタクシーを呼べる」が69%と高く、次いで「タクシー乗り場の行列に並ぶ必要がない(46%)」、「GPSでタクシーの居場所がわかる(46%)」、「事前に配車予約ができる(37%)」など。タクシー乗車までの“効率の良さ”を挙げる人が多い結果でした。

タクシー配車アプリを使うメリット 上位7位

タクシー配車アプリ、知っているが使っていない層はなぜ?“不自由を感じていない”、”迎車料金がかかる”、“サービスがよくわからない”などが上位

一方で、タクシー配車アプリを知っているにも関わらず利用しない層は、なぜ利用しないのでしょうか?

配車アプリを利用しない理由の上位3つは、「特に使う必要性を感じない(37%)」、「流しのタクシーをつかまえたほうが早い(32%)」、「タクシーを配車すると迎車料金がかかる(26%)」と、従来のタクシーのつかまえ方で不自由を感じていない様子が伺えます。

4位~7位は、「サービスの仕組みがよくわからない(22%)」、「アプリのダウンロードが面倒くさい(19%)」、「どのアプリを選べばいいかわからない(18%)」、「本当にタクシーが来てくれるかどうかが不安(17%)」でした。サービスは知っているけれど、具体的にはよくわからない、イメージが沸かない・・・といった不明な点から、タクシー配車アプリを使ってないという人も多いようです。

タクシー配車アプリを使わない理由 上位7位

タクシー配車アプリは、乗車までの“効率性”を求めて利用する人が多いことがわかりました。また、タクシー広告は「動画広告」が注視されていることや、乗客にターゲティングがされていないタクシー広告が現状では多い中で、閲覧者の1割が購入の経験があることがわかりました。動画広告を映し出す液晶モニター(サイネージ)の設置が進むことによって、タクシー広告の訴求力はさらに高まっていくのかもしれません。

本調査結果のより詳細な分析は、MarkeZine5月号“データで読み解く”「タクシー広告の波及効果と未来のタクシーの姿を考えるに掲載されています。

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