ハロウィーンの夜、若者ら大騒ぎ 仙台駅前のペデストリアンデッキ 花火打ち上げる行為も

ハロウィーンの31日夜、JR仙台駅西口ペデストリアンデッキは仮装した多くの若者でごった返した。韓国ソウルの梨泰院(イテウォン)では10月29日夜、ハロウィーンを前に集まった155人が亡くなる事故が発生。新型コロナウイルス禍の自粛ムードも薄らぎ、若者らが思い思いの格好で集まり大騒ぎした。(報道部・大橋大介、岩田裕貴)

「出会いを期待」

 午後7時半過ぎ、ペデストリアンデッキには映画「バットマン」シリーズの悪役ジョーカーや人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のマリオなどに扮(ふん)した男性、看護師姿の女性、大きな恐竜のかぶり物を着けた男性などが通路を埋め、スマートフォンでお互いの姿を撮影していた。

 「サイコロで6出たら1000円あげますよ!」と突然叫び出し、周囲を沸かせる男性もいた。

 仙台市泉区の高校2年男子(17)は、友人2人と一緒にチャイナドレスを着て参加した。大量に用意したチョコレートなどのお菓子を配りながら若い女性に声をかけ続けた。

 「女の子との出会いが期待できる。コロナで中止になった学校行事もあった。こういう場所でストレスを発散したかった」と、うれしそうに話した。

ハンドマイクを手にJR仙台駅前を警戒する警察官=31日午後9時ごろ

警察官50人以上

 骸骨のマスクを着け、じっと他の人の仮装を見定めていた多賀城市の高校3年男子(18)は3年連続の参加という。「昨年に比べ3倍以上の人出だと思う。今年は凝った格好が多い気がする」と分析。「韓国の事故があったので、危険を感じるほど人がいたら帰るつもりだったが、けがするほど多くはない」と語った。

仮装した若者らで混雑し、警察官が警戒にあたるJR仙台駅前=31日午後9時ごろ

「体を触られた」

 仙台中央署は他署の応援を得て50人以上の警察官を配置し、ペデストリアンデッキをはじめ市中心部の商店街でも警戒活動に当たった。ハンドマイクを持った警察官が「立ち止まらずにお進みください」「写真撮影をする方は端に寄ってください」などと呼びかけ続けた。

 現場の警察官には「写真を勝手に撮られた」「体を触られた」などの相談が相次いだ。興奮した若者を数人の警察官が囲み、なだめる姿もあった。

人混みの中で花火を打ち上げるなど危険な行為が見られた=31日午後9時30分ごろ、JR仙台駅前

路上飲酒も

 午後8時を過ぎると、混雑がさらに目立ち始め、思うように動けなくなる場所もあった。駅舎前で花火を打ち上げたり路上飲酒するなどの行為もあり、「怖い」と言って立ち去る若い女性もいた。

 バニーガール姿で参加し、100人近くと記念撮影したという泉区の高校2年男子(16)は「年に1度の一大イベント。楽しみます」と興奮した様子だった。https://www.youtube.com/embed/dzArsOdK-dsハロウィーンの夜、仙台駅前に人の波

タイトルとURLをコピーしました