仙台七夕まつり(8月6~8日)を主催する仙台七夕まつり協賛会は28日、今夏の祭りは新型コロナウイルスの感染対策を大幅に緩和し、2019年以来の通常開催とすると決めた。昨年まで感染対策として地面から原則2メートル以上離すよう求めた中心商店街の七夕飾りは高さ制限を撤廃。飲食物の店頭販売も全面解禁する。
アルコール販売も可能に
仙台市であった協賛会の役員会・実行委員会で方針が了承された。仙台市が今年を「観光再生元年」と位置付け、国内外からの誘客に力を入れていることも踏まえて歩調を合わせた。
制限が撤廃される七夕飾りの高さは、美観を守るため商店街ごとに統一する。商店街によっては観光客が吹き流しをかき分けて進む光景が復活しそうだ。
七夕まつりは新型コロナの感染拡大を受けて20年は中止。規模を縮小するなどして開催された21、22年は、街頭販売が物販に限って認められたが、今年はアルコールや食品の販売も可能となる。
ねぶた、竿燈も通常に近づける動き
マスク着用は高齢者や妊婦、基礎疾患がある人にのみ勧める。コロナ禍前に青葉区の勾当台公園市民広場に設けていた休憩所を再開し、にぎわいづくりを目指す。新型コロナ感染が再拡大した場合は観光客に飲食物の持ち帰りを推奨する。
協賛会会長の藤﨑三郎助仙台商工会議所会頭は「感染状況に応じた対策を進め、まつりの伝統継承と発展に努める」と語った。
東北では夏祭りを通常開催に近づける動きが広がる。青森ねぶた祭(8月2~7日)は昨年まで事前登録制としていた踊り手のハネトを自由参加とし、原則としてコロナ禍前の運用に戻す予定。秋田竿燈まつり(同3~6日)は「ドッコイショー、ドッコイショー」の掛け声を認める方針で検討を進めている。