大人も感染「激痛で歩けない」入念に対策しても…『手足口病』過去最悪ペースで拡大

夏風邪の一つ『手足口病』が過去最悪のペースで流行しています。子どもがかかるイメージが強い病気ですが、大人が感染して重症化することもあります。刺すような痛みに襲われ、歩くことすら困難になるケースもあります。

■保育園 入念に対策しても…

千葉市の保育園では念入りに対策が行われていました。手洗いのほかにも、子どもたちがおやつを楽しんでいる隙に…。 保育士 「(Q.今どういう作業を)次亜塩素酸を使って消毒をしています。今だと手足口病とか、そういった感染症があると、子どもが触ったやつで、その子が触って食べたりすると、そこで感染につながるので」 手足口病の予防に推奨されている『次亜塩素酸ナトリウム』で鏡や手すりも忘れず消毒を行います。ただ、これだけ対策を行っていても…。 キートス 日向美奈子統括部長 「23日になって2人かかっていることが分かった。まだまだこれからどういう状況になるか見ていかないといけない」

■手足に発疹・発熱… 重症化も

新型コロナの感染が拡大した2020年から去年まで、大きな流行が見られなかった手足口病ですが、23日に発表された報告では1つの医療機関あたり13.34人と、過去10年の同じ時期で最多を更新しています。 小児科を覗いてみると、男の子(4)の手や足に発疹が…。この日、37度を超える発熱もあり受診をしたところ、手足口病と診断されました。 ナビタスクリニック川崎 高橋謙造医師 「なかには嫌な感じで、かく子もいるので、塗り薬も出しておきます」 男の子の母親 「あせもとかも出ているので、何の発疹なのか分からなかったです」 主に飛沫や接触などで感染する手足口病。名前の通り、手や足、口などに水ぶくれを伴う発疹ができるのが特徴です。微熱やのどの痛みなどを伴うこともあり、まれに髄膜炎など重い症状を引き起こすこともあります。ただ、今年はちょっと様子が違うようです。 ナビタスクリニック川崎 高橋謙造医師 「例えば8歳とか10歳の子が感染を起こすことは普通はあり得ない。5歳以下の子どもたちの中でも感染の数が多いので、上の年齢まで感染が広がっている」

■大人も感染 「激痛で歩けず」

主に“子どもがかかる病気”とされていますが、京都府に住む40代の女性。まず2歳の娘が発症し、8日前から自身も症状が出始めました。39度の熱が3日ほど続き、発疹は体中へと広がったといいます。 京都府在住の女性 「足の裏の発疹が激痛で歩けなくて。ナイフを刺したような痛み。一歩一歩がつらくて、声が出るくらい痛かった。のどに20個くらい口内炎ができてしまって、飲み物食べ物がとるのがつらくて。その時が一番つらかった」 手洗いを徹底し、子どもの食べ残しには手を付けないなど対策は取っていましたが、それでも限界はあったといいます。 京都府在住の女性 「家族みんながダウンしてしまったら大変なので。主人と寝室をわけたりして、何とか助け合いながらやっている。やはり子どもよりも症状は重かったと思う。気を付けてうつらないように対策しておくことは大事かな」

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