女性の死因で多い心臓病。厚生労働省の作成した平成26年の資料では、ワースト2位に挙げられている病気です。ちなみに、ワースト1はがん。年齢が高くなると逆転して心臓病が死因の1位に……。人ごとではないですね?
ただ、この心臓病、なんと毎日ある飲み物を口にするだけで、死亡リスクを下げられると分かったんです! そこで今回は、国立がん研究センター社会と健康研究センターの大規模な調査結果を基に、毎日口にしたいある飲み物を紹介します。
■“緑茶”が女性の心臓病による死亡リスクを下げる
みなさん毎日、どんな飲み物を口にしていますか? 水はもちろん、コーヒー、紅茶、豆乳、ルイボスティーなどさまざまだと思いますが、緑茶はどうでしょうか。
上述の国立がん研究センター社会と健康研究センターが約9万人の日本人を対象に行った調査によれば、緑茶を多く飲んでいる人ほど、心疾患で死亡するリスクが下がると分かったのです。心疾患とは、例えば心筋梗塞など、血管が詰まって心臓の働きが悪くなってしまう病気です。
緑茶を1日にほとんど飲まない(1杯未満)女性の心臓病による死亡リスクを1とすると、1日に1~2杯飲む人のリスクは0.78、1日3~4杯飲む人は0.74、1日5杯以上だと0.63と、飲むほどに下がっていると分かります。
■ペットボトル入りの緑茶でも心臓病の予防効果がある
どうして緑茶を飲むと、心臓病リスクが低くなるのでしょうか? その理由は幾つか考えられると言います。
例えば、緑茶に含まれるポリフェノール(カテキン)やカフェインが、心臓病の予防に前向きな働きをしてくれるのだとか。
この場合の緑茶とは、必ずしも急須で入れたお茶に限りません。例えばコンビニエンスストアで売っているペットボトルや紙パック入りの緑茶でも、全く問題なし。
毎日ペットボトル入りの飲料を外出先で買う人は、緑茶に切り替えてみるだけでもそれなりに量を確保できるはず。ちょっと意識してみてくださいね。
以上、緑茶が心臓病を予防するという話をしましたが、いかがでしたか?
ちなみに米ペンシルベニア州立大学の研究によれば、緑茶に含まれるポリフェノールで、がんを予防できる可能性があると指摘されています。また、英アングリアラスキン大学の研究では、ダイエット効果を高める働きまであると分かっています。
日本人にとってなじみの深い緑茶。すばらしい健康効果が知られています! 是非、緑茶を積極的に口にしたいですね。
(ライター 坂本正敬)