■もうすぐイヤホンで、同時通訳の時代に
テレビで平昌オリンピックを見ていたら、外国人を乗せたタクシーの運転手がスマホに向かってなにやら話していた。どうやらスマホの翻訳アプリで会話をしているようだ。すごい時代が来たものだ。
Google翻訳は2言語間の会話を翻訳し、写真上の文字すら翻訳できるところまで仕上がった。「Google翻訳があれば英語学習は不要」とは言いすぎにせよ、かなりの部分を最新テクノロジーが解決してくれるのは事実だ。
だが「ドラえもん」に親しんだ我々は、さらにその先を夢見ないではいられない。ひみつ道具の1つ「ほんやくコンニャク」は、食べればあらゆる言語を自国語と同じように話し、理解できた。翻訳機は、どこまで進化しているのか。
「自動翻訳」ツールの最新事情をまとめた。来る東京オリンピックに向けて、日本でもさまざまな翻訳機が開発されている。日本語を話すだけ、聞くだけで異言語間コミュニケーションが成立する日は近い。
▼ヒアリング&スピーキング
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東京オリンピックにも活躍?!
その名の通り拡声器と同じ使い方で、空港や駅、イベント会場などでの案内・誘導を行うものだが、4カ国語の翻訳機能がつく。メガホン本体のボタンを押しながら日本語を話すと、機械音声によって英語・中国語・韓国語に翻訳される。使用されるシーンが限定されていることから、約400パターンの定型翻訳文を用意し、入力された日本語に対応するものが発話される仕組み。メガホンの上部にあるパネルで発話内容を確認できる。16年12月発売。
2.「ウェアラブル型のハンズフリー音声翻訳端末」●富士通
急増する外国人患者も安心
両手がふさがりやすい医療従事者向けに、ハンズフリーの翻訳端末を開発。医師や看護師がネームプレート型の端末を胸に装着し、外国人患者を問診する。雑音が多い医療現場でも95%の発話を検出、また端末に触れずに適切な言語に切り替えられるという。この端末と、NICTが開発した日本語、中国語、英語の音声翻訳システムを用い、17年から東大病院など全国で臨床実験を実施。18年度中の実用化を目指す。
3.「多言語音声翻訳サービス」●NEC
スマホや小型端末で、4カ国語の音声翻訳
日・中・英・韓の4カ国語に対応した「多言語音声翻訳サービス」専用の業務用小型端末を18年3月31日に発売開始する予定。画面と音声で翻訳文を表示する。百貨店や家電量販店、空港、ホテルなど、訪日外国人相手の接客を想定したもので、クラウドサービスやスマホアプリなどと組み合わせて利用する。専用の小型端末(写真)もある。翻訳エンジンは情報通信研究機構(NICT)が開発した。
4.「Pixel Buds」●Google
スマホを通じて会話ができる
GoogleのBluetoothイヤホン「Pixel Buds」は、同社の新型スマートホン「Pixel」と同期させることで会話のリアルタイム翻訳が可能に。例えば、自分が話した日本語は英訳されてスマホから流れ、相手の英語はスマホのマイクを通じて変換、自分のイヤホンから日本語訳が流れるという仕組み。日本語を含む40の言語に対応。価格は159ドル。残念ながら日本での発売は未定。
5.「MARS」●LINE
AI搭載のワイヤレスイヤホン
コミュニケーションアプリのLINEは、AIアシスタント搭載のワイヤレスイヤホン「MARS」を発表。リアルタイム翻訳機能も搭載しており、装着すると外国語が自国語に翻訳される。プロモーション動画ではそれぞれ日本語、英語を話す2人が「MARS」を装着し、自然に会話をしている。家電の国際見本市「CES2018」のヘッドホン部門で「BEST OF CES」を受賞。2018年中に発売予定だという。
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▼ライティング
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専門分野の翻訳はおまかせ!
翻訳サービスのロゼッタが開発した自動翻訳サービス「T-400(ver.2)」は2000以上の専門分野のデータベースを蓄積、医薬、化学、法務といった専門分野を最大95%の精度で翻訳する。法律相談ポータルサイトの「弁護士ドットコム」は、ロゼッタと業務提携し、登録弁護士および登録税理士、同社サービス導入企業に対し、契約書の英訳・邦訳を行う。「ほぼ人間に匹敵する」精度だという。
2.「AI翻訳プラットフォームソリューション」●NTT コミュニケーションズ
ビジネス文書を一瞬で翻訳!
ワード、エクセル、パワーポイントといったビジネス文書やPDF形式のドキュメントを一瞬で翻訳。社内用語や専門用語についても事前に学習させることで、無料の翻訳サービスにはない超高精度な翻訳を実現する。人力による翻訳で平均7時間かかる文書を2分以内で訳し終わり、その精度もTOEIC900点レベルの被験者と同等だという。現在は日本語から英語、および英語から日本語への翻訳に対応。
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