ドコモのモバイル社会研究所によりアンケート調査が実施された。
歩きスマホをする理由、「必要だから」(58%)、「気付いたら」36%、「危険がないから」6%
図1の通り、歩きスマホを行う理由は、「その時必要」が多く7割に近くとなり、次いで「無意識」「きりのいい所までやりたい」と続いた。
この結果を元に、統計的処理(因子・クラスタ分析)が行われ、グループ分けが行われた。その結果、図2の通り、3つのグループに分けることができた。意識的におこなっている2つ(必要の有無か危険の有無にさらに分けられる)のグループと無意識におこなう1つのグループの存在が明らかになった。
歩きスマホでやっていること、「LINE」「乗り換え案内」「地図・ナビ」「メール」が上位に
「歩きスマホをおこなっている人は何をしているか」という調査が行われたところ、「LINE」や「乗り換え案内」、「地図・ナビ」「メール」に多数の票が集まるという結果に。
表1 歩きスマホ理由グループ別に見る、歩きスマホの内容 MA(n=2,265)
グループ別に見ると、「危険がないから」が全体的に高い。「自分や他者に危険がなければ、大丈夫だろう」という心理が透けて見える。また「必要だから」は、平均からは低いが「乗り換え案内」や「地図」のみ若干高い傾向に。
理由を問わず、歩きスマホで半数が危険な目に
では、歩きスマホを行うことで、どれくらいの人が危険に遭遇し、また、どのような危険な目に遭っているのだろうか?
図2で示した通り、「何かにぶつかった」「転倒した」人は、約半数に及んだ。具体的には「物にぶつかった」が3割、「人にぶつかった」が2割、「転んだ」が4%という結果に。
この結果を先ほどの歩きスマホをする理由別のグループで合わせてみると、「危険がないから」が高い傾向である。
この調査からは、過去にこのような経験をしたから、「自分もしくは他人に危険がないか」と確認して、歩きスマホをしている可能性はあるが、正確な因果関係は分からない。次に「無意識」も「意識的におこなう」グループと比較すると若干高い傾向ではある。
表2 歩きスマホ理由グループ別に見る、歩きスマホによる危険な経験 MA(n=2,265)
グループ感に多少の差は見られたものの、やはり危険な経験はどのグループも遭っていることがわかった。
今回の調査結果から見るに、「歩きスマホ」を行う理由や行っている内容も異なっていたが、どの理由・内容であれ、危険な経験をしている人は少なからず存在しているようだ。自分だけは大丈夫……と思わずに、歩きスマホの危険性を十分に認識すべきだろう。
出典元:株式会社NTTドコモ モバイル社会研究所