知らなきゃ損!ふるさと納税あるある3NG やってしまいがちなミスと対策

年の瀬が迫り、ふるさと納税への関心が高まっているこの頃。ただでさえ忙しい年末は、「駆け込み」によるふるさと納税でのミスが起こりやすくなっています。このコラムでは、ふるさと納税の仕組みや手順、今の時期ふるさと納税でやってしまいがちなミスをご紹介します。

* * * * * * *

この記事の目次

・そもそも「ふるさと納税」とは? ・「ふるさと納税」の手順は? ・【ミス1】寄付総額が控除上限額を超えてしまった ・【ミス2】ワンストップ特例制度の手続きが間に合わなかった ・【ミス3】いくつも申し込んで一度に大量に届いたため保管場所に困った

そもそも「ふるさと納税」とは?

「ふるさと納税」という言葉は聞いたことがあるけれど、どういうものなのかよくわからない…という方に、ふるさと納税の仕組みや手順を解説します。

ふるさと納税とは、本来は自分が住んでいる自治体に納めるはずの税金を、自分が応援したい自治体や返礼品が魅力的な自治体に寄付することです。

返礼品がもらえるとともに、寄付金の控除上限額から実質負担額の2,000円を差し引いた金額が控除されます。

ふるさと納税では、返礼品がもらえるだけでなく、教育や子育て、街づくり、災害支援など、寄付金の使用目的も選ぶことができます。

なお、ふるさと納税の趣旨からは外れますが、自治体の方針によっては自身の居住地に寄付することも可能です。しかし、この場合は返礼品を受け取ることはできません。地方税法により、その自治体の居住者からの寄付に対しては、返礼品を送ってはいけないことになっているためです。

寄付をする際は、各自治体のホームページなどで返礼品の送付条件をよく確認するようにしましょう。

「ふるさと納税」の手順は?

興味はあるけれど、何から始めたらいいの?という方に向けて、ここからは手順をご紹介します。

(1)自身の年収で寄付できる金額「控除上限額」を確認する
総務省のポータルサイトや、ふるさと納税サイトにて、自分の「控除上限額」を確認します。

(2)寄付したい自治体や返礼品を選ぶ
自治体のホームページやふるさと納税サイトにて、寄付したい自治体や返礼品を選びます。初めてで何を選んだらいいか迷ってしまう…という方は、人気ランキング上位の返礼品を選ぶのがおすすめです。

(3)寄付の申し込みを行う
寄付を行う自治体が決まったら、寄付の申し込みをします。
手続きについては自治体によって異なりますので、選んだ自治体のホームページやふるさと納税サイトでご確認いただくか、直接各自治体にお問い合わせください。

確定申告が不要となるワンストップ特例制度(※1)の適用を受けたい場合は、「5自治体以内」に寄付をするようにしましょう。

(※1)確定申告の不要な給与所得者(会社員など)で、ふるさと納税先の自治体数が5自治体以内である場合に限り、ふるさと納税を行った各自治体に申請することで確定申告が不要になる制度。

(4)返礼品と寄付受領証明書を受け取る
自治体から、寄付のお礼として返礼品が届きます。
自治体や返礼品によっては、発送まで時間がかかることもありますので、申し込む際に発送時期もしっかり確認しましょう。

返礼品と一緒に送られてくる寄付受領証明書は、確定申告をする際に必要な書類のため、大切に保管しましょう。

(5)寄付金控除の手続きを行う
「確定申告」または「ワンストップ特例制度」の手続きを行いましょう。

【ミス1】寄付総額が控除上限額を超えてしまった

ここからは、ふるさと納税でありがちなミスと対策をご紹介します。

ミス1つ目は、「寄付総額が控除上限額を超えてしまった」ケース。

控除上限額のシミュレーションは、あくまでシミュレーションのため、正確な数字ではありません。初めての方は試算された控除上限額よりやや少なめに寄付をするのが無難です。

注意しておきたいのが、独身、既婚、子供の有無などの家族構成、医療費控除の状況により控除上限額が変わってくる点です。

会社の同僚でお給料が同じだからといって、控除上限額も同じであるとは限りませんので注意しましょう。

魅力的な返礼品が多いため、ついあちこちに寄付をしてしまい、気づかぬうちに控除上限額を超えてしまっていた…というケースもあります。

控除上限額を超えた分は控除されず、おトクではなくなってしまうため、しっかりシミュレーションを行った上で寄付をするようにしましょう。会社員の方で毎年の給与収入が安定している場合は、昨年の源泉徴収票を活用しよう

控除上限額は、寄付を行う当年(2022年に寄付をする場合は2022年1月1日〜12月31日)の年収で算出をします。

会社員の方で毎年の給与収入が安定している場合は、昨年の源泉徴収票を見ながら試算すればより正確な控除上限額が出せます。

年収とは、手取りではなく給与・賞与をすべて合計した額面の金額。源泉徴収票の「支払金額」という欄に記載されています。

昨年と給与収入が異なる場合や、毎月の給与収入に変動がある場合、年収が確定してから年末ギリギリに慌てて寄付をすると、ワンストップ特例制度の手続きに間に合わない可能性もあるため、ある程度年収がわかってきた時点で少なめに申し込みを行い、年末に年収が確定したら残りの金額分を申し込むなど、複数回に分けることがおすすめです。

ふるさと納税は年末に申し込むイメージがありますが、一年中受け付けています。
季節ごとに返礼品の内容が変わったりするため、複数回に分けて申し込むことで、その季節ごとに違った返礼品を楽しむことができます。

【ミス2】ワンストップ特例制度の手続きが間に合わなかった

年末の駆け込みふるさと納税でやってしまいがちなミス2つ目は、「ワンストップ特例制度の手続きが間に合わなかった」ケースです。

ふるさと納税の寄付金控除を受けるには、翌年3月15日までに確定申告をするか、翌年1月10日までに「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」というワンストップ特例制度の申請書を自治体に郵送にて提出(必着)しなければなりません(※2)。

(※2)一部の自治体において、マイナンバーカードを利用したワンストップ特例制度のオンライン申請が可能となっています。詳しくはふるさと納税先の自治体までお問い合わせください。

ワンストップ特例制度の申請書は、以下の方法で入手できます。

1.寄付時に申請書の送付(郵送)を申し込む
2.自治体や総務省のホームページからダウンロードする
3.ふるさと納税サイトの「マイページ」からダウンロードする

また、ワンストップ特例制度では、5つの自治体にふるさと納税をしたら、5つすべての自治体に申請書を出す必要があります。

ですが、年末で慌ただしく、そもそも手続き自体を忘れてしまったり、締め切りまでに提出できなかったりすると、ワンストップ特例制度の適用を受けることができませんので、余裕をもって手続きをするようにしましょう。確定申告する場合は、翌年3月15日まで

ワンストップ特例制度の手続きに間に合わなかった場合は、翌年3月15日までに確定申告をする必要があります。

確定申告の期限にも間に合わなかった場合、確定申告をする目的がふるさと納税の還付申告だけならば、5年以内であれば確定申告をして寄付金控除を受けられます。「6つ以上」の自治体に寄付すると、ワンストップ特例制度は適用されない

ワンストップ特例制度の適用を受けるには、寄付する自治体が5自治体以下でなければいけません。

そのため、「6つ以上」の自治体に寄付をした場合、ワンストップ特例制度は適用されず、確定申告が必要となります。

また、ワンストップ特例制度の申し込みをしても、医療費控除などで確定申告をすると確定申告が優先されるため、ワンストップ特例制度は無効になります。

その場合は、ふるさと納税分の確定申告も忘れないように注意しましょう。1つの自治体に複数回のふるさと納税は可能?

同じ自治体への寄付は、何度寄付しても1つの自治体としてカウントされます。
そのため、ほかに4自治体への寄付が可能です。

ただし、同じ自治体への寄付であっても、ワンストップ特例制度の申請書や本人確認書類を申し込みごとに提出する必要がありますので注意しましょう。

【ミス3】いくつも申し込んで一度に大量に届いたため保管場所に困った

年末の駆け込みふるさと納税でやってしまいがちなミス3つ目は、「いくつも申し込んで一度に大量に届いたため保管場所に困った」ケースです。

ただでさえ、年末年始は冷蔵庫がパンパンになりやすい時期。常温保存かと思ったら冷蔵保存で、冷蔵庫に入れるスペースがなく、ゆっくり楽しむ予定が急いでいただくことに…なんてこともあります。

申し込む際には、「常温保存」なのか、「冷蔵(冷凍)保存」なのかをよく確認しましょう。定期便を利用するのもあり

ふるさと納税には食料品だけでなく、ティッシュやトイレットペーパーなどの日用品もあります。

なかには「トイレットペーパー74ロール」などの返礼品もあるため、事前に保管場所を用意しておかないと、家の中がトイレットペーパーでいっぱいに…。

そんなときにおすすめなのが、「定期便」を利用することです。

返礼品を複数回に分けて届けてくれるので、日用品の保管場所も確保しやすくなります。

ふるさと納税を申し込む際は、保存方法や、返礼品が届く時期をしっかり確認して、保管場所を確保しておきましょう。

また、事前に家族に共有しておくことで、トラブルを防ぐこともできます。

食べ物だけじゃない、返礼品、こんな個性的なものも!

・本藍染体験
・一泊二日人間ドック
・たかテレビニュースキャスターになれる券

ふるさと納税は、実質2,000円の負担で、返礼品がもらえるおトクな制度です。
興味をもった方は、実際に総務省のポータルサイトや自治体のホームページなどをのぞいてみましょう。

タイトルとURLをコピーしました