「あなたを利用してラクする人」賢い距離のとり方 理不尽な世界で手放すべき”たった1つ”のこと

さまざまな悩みや不安を抱え、「楽しくないまま、いまを過ごしている」

そんな人は珍しくありません。

とある調査によると「いま、あなたは幸せですか?」という質問にイエスと答えられる人は2割もいないのです。

現代は生きづらさや不安が増しているのかもしれません。

しかし、幸いなことに、多くの先人たちが幸せに生きるコツを残してくれています。

それらを現代の生活にあわせて整え、「即役立つ」ようにしたのが、新刊『あやうく、未来に不幸にされるとこだった』です。

以下では、「悩みや苦しみを遠ざけ、人生を豊かにしていく方法」についてわかりやすく解説します。

あなたの努力を利用して、手を抜く人

世の中には「いい人さ」につけこんで、得をしようとする人たちがいます。

【簡単解説】理不尽な人々から、自分を守る考え方

あなたの謙遜を利用して、マウントをとってくる人。

あなたの遠慮を利用して、あなたから時間や労力を奪う人。

あなたの努力を利用して、自分は手を抜く人。

「頑張っているのに成果が出ない」、そんな場合は周りにあなたの頑張りを吸い取っている人がいるかもしれません。

ひょっとしたら、あなた自身、そのことにすでに気づいているかもしれませんね。

ではあなたは、ずるいあの人に、なぜ奉仕してしまっているのでしょう?

それはあの人からのお返しを、心の奥底で期待しているからではないでしょうか。今なら補助金で導入費用半額以下

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「いつかあの人の気が変わって、私にお返ししてくれるはず」「ここまでやったのだから認めてくれるはず」

もしかして、そう考えてはいませんか?

アドラー心理学をわかりやすく説いたベストセラー『嫌われる勇気』(岸見一郎、古賀史健著/ダイヤモンド社)をご存じの方も多いことでしょう。

このタイトルの意味を、うんとわかりやすくかみ砕いて言うと「無理に好かれようとは思うな」ということです。

アドラー心理学は「他者に期待するな」「他者に影響を与えられると思うな」、つまり「自分が影響を与えられるのは自分だけであり、だからこそ自分がいかに生きるかが重要だ」と教えています。

この教えを心に留めて、話を元に戻しましょう。

利用されても、燃え尽きずにすむコツ

いい人は、自己中心的な人たちに対しても親切に行動する傾向があります。

また、他者が自分の善意を理解し、同じように行動する、いつかは報いてくれることを期待します。

しかし、これでは期待の落とし穴にハマってしまいます。「善意が報われるとは限らない」という事実を前に、いい人は疲弊しながら、いっそう尽くしてしまうのです。

この問題への対策は、「他者に対する期待を捨てる」ことです。

私たちは自分のコントロールはできますが、他者をコントロールすることはできません。

だから、他者からのお返しを重視する代わりに、自分の行動が自分自身の価値観と一致しているかどうかを重視すべきです。お会計時の接客もスムーズに対応。決済操作が簡単。お会計がスマートに。

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そうすれば善意の行動がたとえ他者に利用されても、失望することなく、自分自身の信念と一致していることに満足できます。

燃え尽きずにすむのです。

アドラーも次のような主旨のことをよく説いています。

「その人を水辺に連れていくことはできる、しかし水を飲んでくれるかどうかは、その人次第である」

これは「善意が報われない」という意味ではありません。自分の善意を他者の反応から独立させ、自分の価値観に基づいて行動することで、自分自身の幸せと他者の立場を守ることができるのです。

自分の価値観に基づいて行動し、過剰な期待を放棄することで、精神的な健康を保つこと。

これこそアドラー心理学が私たちに教えてくれている、善意の限界とその管理法です。

私たちの大きな問題は、「思い通りになるはずだ」「想像した通りに愛してくれるはずだ」という過剰な期待を持ってしまうことです。

人間関係をよくする究極の方法は「人に変わってもらおうと期待しないこと」「人を変えようとしないこと」「人に無理強いしないこと」です。

相手はひょっとすると、遠くない未来で「いい人」に変わってくれるかもしれません。

でも、もしかすると変わらないかもしれません

そういった未来への期待や不安をもとに、「いま」を犠牲にするなんて、もったいなさすぎます。

相手に期待しないことこそ、リスペクト

「自分以外の人間は変わらない」、この考えは寂しく、時につらい考え方かもしれません。でも、あなたが幸せになるには絶対に必要な考えです。

「頑張りを吸い取ろうとする人」に、自分はどう接すればよいのか。

そう考え始めることこそ、幸せへと近づく道です。

「あの人が振り向いてくれないのは、私のせい」

「あの人の機嫌が悪いのは、私のせい」

「うちの子が言うことをきかないのは、私のせい」……。

その思い込みを、きっぱりやめることです。

あなたが気を遣うべきときは、相手も同じく気を遣うべきときかもしれませんよ。

それに、お互いに気を遣ってもうまくいかないことなんて、いくらでもあります。Acrobatで、想いをかたちに。

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あなただけが気を遣いすぎるのは、フェアじゃないでしょう。

「相手に期待しないこと」は、「相手を変えようとしないこと」であり、「相手を変えようとしないこと」は、「相手を尊重しようとすること」です。

つまり、相手に期待しないことは、冷たい態度でもあきらめた姿勢でもなく、相手を尊重したつきあい方なのです。

以前、ネット記事で「アイドルとファンが結婚した」という記事を読みました。

ある男性は、ある女性アイドルの熱心なファンでした。そのアイドルが引退したあと、交際をスタートさせ、なんと結婚に至ったとのこと。

私はこういうこともあるのだなと思い、推し活に熱心な友人に「推しとの結婚は、ファンとしての究極の夢ではないか?」と、ぶしつけな質問をしたことがあります。

ところが、友人の答えは「NO」でした。

彼が言うには、友人、同僚、家族など、いずれも親しくなったり日常的に接するようになった相手には、うっすらと腹が立つようになるのだそうです。

一般的には、相手との距離が、近くなるほど仲よくなる、と想像します。

しかし彼は、「距離のあるうちは、みんないい人に見えるけれど、距離が近くなると、いろいろとズルいところや勝手なところが目について、モヤモヤと腹が立つ」というのです。それも例外なく……。

生活を送るうえでは、同僚や家族など、どうしても距離が近くなる人たちがいます。

ですから、彼は人間関係とはある程度、常に腹立たしさをうっすらと含んだものと考えているそうです。

そんな彼にとって推し活は、距離を保っているからこそ、純粋に楽しめるものであり、「必要以上に親しくなろうとは思わない」とのことでした。

私は、「なんと大人な態度だろう」と思いました。

感謝しながら、何度も「卒業」すればいい

このように期待値をコントロールすること人間関係の距離感を自分で適切に調整することは、心穏やかに人生を充実させていくうえで重要なのです。

冷たく聞こえるかもしれませんが、人間関係とは「一度築けば永遠に続くもの」ではありません

どのような人間関係も、時間とともに変化していきます。

時には適切な距離感を維持することが難しくなることもあるでしょう。

そうした場合、卒業する時期が来ているのかもしれません。

互いに高め合う関係でもないのに、いつまでも、その関係にとらわれるなんて、留年するのと同じです。

私たちはいやでも前に向かって進んでいかなければいけません。

それはアイドルとファンの関係についても言えることです。

アイドル自身が「アイドルを卒業すること」もあるし、アイドルの路線変更やスキャンダルのために、ファンが「ファンを卒業すること」もあるでしょう。

また仲のいい友人や夫婦であっても、生活環境の変化や価値観のすれ違いなどから卒業に至ることは珍しくありません。

いずれの場合も、相手に対して「どうあるべき」と求めないこと、相手から必要以上に「どうあるべき」と求められないことが重要です。

「どうあるべき」を一方的に押しつける関係は、あっという間に負債になります。

それは手放さなければなりません。

それこそが卒業です。

人は卒業を繰り返しながら人生を紡いでいきます。

重たい縁にとらわれている人は、恐れずに卒業を考えましょう。

また人づきあいが長く続かないことを憂えている人は、ある意味「卒業」はできているわけですから、むしろ自分をうんと褒めてあげるべきです。

なぜなら、また新しい人とつながれる状態になれているのですから。

SNSという道具を使いこなす

では、どのように新しい人とつながるかというと、大きな手段としてネットが挙げられます。

SNSはもちろんマッチングアプリでカップルになる、そんなこともいまやありふれたことです。

とはいえ、SNSやアプリを敬遠する向きもあるでしょう。

人と道具には相性がありますから、「自分に合わない」と感じたら距離を置くのも一つの手です。

ただ私は個人的には、こうしたサービスも悪くないと思っています。

その理由は、人とのつながりや出会い、そして「卒業」をためらうべきではないと考えているからです。

だから役立ちそうな方法であれば、否定したくないのです。

「自分には合わない」と思っている方でも、使ってみると意外と楽しく感じるかもしれません。

その「自分には合わない」という思い込みが、既存の人間関係からの卒業や新たな出会いを遠ざけているのであればもったいない話です。

SNSやアプリを適切に使い、交流を適切な距離感で楽しむ力は、これからの世の中を生きていくために必要な教養なのかもしれません。

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