「あすと長町」にゼビオアリーナ、12年開業

スポーツ用品小売り大手のゼビオ(郡山市)など3社は12日、仙台市太白区の大規模再開発地「あすと長町」=?=に、大型のスポーツ複合施設を建設する計画を発表した。男子プロバスケットボール、bjリーグ仙台89ERSの本拠地となるアリーナのほか、スポーツ用品販売施設とスポーツドーム棟を整備する。2012年の全面オープンを目指す。
 立地先は、あすと長町北側の約3万平方メートル。予定地3区画のうち、北側の1区画には6000人を収容するゼビオアリーナ(仮称、延べ床面積約1万平方メートル)を建設する。89ERSのホームゲームやアイスホッケーの試合のほか、コンサート会場などとして利用する。
 南側の2区画には、ゼビオやスポーツクラブなど4店舗が入居するゼビオ棟(約1万9000平方メートル)と、テニスコートやフットサル場、バスケットコートを備えるドーム棟(約6000平方メートル)を建てる。
 予定地は都市再生機構(横浜市)が所有する保留地で、9月に利用事業者を募集。三菱UFJリース(東京)と佐藤工業(同)が共同応募し、20年間の事業用定期借地とすることが決まった。アリーナとゼビオ棟は、三菱UFJリースがゼビオに貸し出し、ドーム棟は佐藤工業が整備する。ゼビオはアリーナ分について、仙台市から固定資産税相当額の助成を受ける。
 正式契約は今月下旬にも行われ、ドーム棟は11年4月、ゼビオ棟は11年11月、アリーナは12年5月のオープンを予定している。
 ゼビオの大滝秀雄取締役が12日、仙台市役所を訪れ、奥山恵美子市長に立地表明書を提出した。大滝取締役は「あすと長町は仙台市中心部の南に立地し、福島や山形からの交通の便がいい。地域の活性化や周辺からの集客につながる施設にしていきたい」と述べた。
 奥山市長は「スポーツ施設は集客力があり、仙台の元気をアピールできる。この2年間は世界的な景気低迷で地域の土地利用も停滞していたが、今回の立地が新しいステップになると期待している」と語った。
[あすと長町]JR長町駅周辺で行われている仙台市内最大規模の再開発事業。総事業費は約1100億円、区画整理面積は約82万平方メートルに上る。進ちょく率(事業費ベース)は2009年度末で89.3%。約16万平方メートルを所有する都市再生機構は保留地の処分を進めてきたが、売却は約3万平方メートルにとどまっていた。地域には市立病院が14年度に新築移転する。

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