「いまの飲食店を辞めたいよ」と感じている人は、なぜそのように思っているのだろうか。飲食店で働いている人(308人)に、その理由を聞いたところ「給与・収入が上がらない、上がる見込みがないから」(65.3%)と「給与、報酬が低いから」(63.3%)を挙げる人が多いことが、リクルートの調査で分かった。
給与に関する項目が上位に並んだが、「仕事内容が体力的にきついから」(58.1%)や「仕事量が多いから」(56.8%)など、労働負荷に関する項目も目立った。「新型コロナウイルスで経営が影響を受けたから」と答えたのは37.3%だった。
過去に飲食業で働いていたが離職したという人(400人)に、その理由を聞くと「一時的に就いた仕事だから」(54.3%)がトップ。次いで「仕事内容が体力的にきついから」(41.0%)、「給与・収入が上がらない、上がる見込みがないから」(40.3%)、「給与、報酬が低いから」(39.8%)、「仕事量が多いから」(32.8%)と続いた。
●体力的にきつそう
「飲食業で働いたことはないが働いてみたい気持ちがある」という人にその理由を聞くと、「お客様から感謝される」(77.5%)や「提供するサービス、商品が魅力的」(76.0%)などが上位に。「仕事を通じて自身の成長を実感できる」(69.3%)も上位にランクインしたが、リクルートは「実際に勤務して成長実感が十分でない場合は、離職理由につながる可能性もあるだろう」と見ている。
一方、「飲食業で働いたことはなく働いてみたい気持ちもない」という人に、その理由を聞くと「仕事内容が体力的にきつそうだから」(81.8%)や「休日が少ない、少なそうだから」(78.0%)などの労働負荷や、「給与、報酬が低い、低そうだから」(68.8%)など給与に関する項目が上位となった。
インターネットを使った調査で、20~64歳の男女1600人が回答した。調査期間は9月27~29日。