仙台市と東北福祉大、給湯機器メーカーのノーリツ(神戸市)は15日、学生ライターが入浴の魅力をウェブサイトで発信する「おふろ部」の活動に参加するため、連携協定を締結した。シャワーで済ませがちな若者を中心に、美容や健康など風呂の効能を伝えてファンを増やし、人口減少に伴う水需要の低下に備える。
仙台市役所で締結式があり、郡和子市長、千葉公慈学長、国井総一郎社長が協定書を交わした。
おふろ部は2016年、同社と神戸市、神戸女子大が始めた。現在は6自治体と11大学が参加し、363人のライターが「おふろ×健康」「おふろ×美人」など6分野の記事を書く。
学生が自らテーマを決め、取材、執筆する。「タオルターバンの巻き方教えます」「今日からできる高温反復浴」など興味を集めそうなタイトルが並ぶ。
東北福祉大生の活動は新年度スタートする。15~20人が広告代理店の担当者から記事の書き方を学び、8月下旬ごろサイトへの投稿を始める。市や大学が開くイベントで活動をPRすることも想定する。
健康科学部2年早坂佳穂さん(20)は「風呂が体や心に与える影響を調べ、子どもや高齢者、病気の人の入浴方法などの記事を書きたい」と意気込む。
市水道局によると、節水技術やシャワー中心の生活の広がりで、1人当たりの水道使用量は減少が続く。1回の風呂に使う水の量は約200リットルなのに対し、5分間のシャワーは約60リットルにとどまり、風呂の普及が水需要の底上げにつながる。
郡市長は「お風呂にゆったり漬かる習慣を浸透させ、健康増進の取り組みも充実させたい」と語った。