新型肺炎の国内患者を治療した、国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長が14日、日本環境感染学会の緊急セミナーで講演した。国内で感染源の特定できない患者がでていることを受け、医療従事者向けに「地域や学校で(新型肺炎を疑う)呼吸器患者の集団を見つけることが大事」と話した。
大曲さんは、自身が治療した患者数が限られているものの、新型肺炎の患者はおおむね1週間、熱やせきといった症状が続き、その後、よくなる人と肺炎に進行する人にわかれると説明。「かぜのような症状が1週間続き、倦怠(けんたい)感もあると、かぜやインフルエンザの症状とずれているので気付くポイントだ。渡航歴がない人の感染はこれからも出てくる。感染を疑い、拾っていくことが大事」と話した。
疑いのある患者には、せきエチケットを徹底させ、他の人へ感染させないよう指導するという。