宮城県亘理町観光協会は10月5日、町内外の飲食店が提供する郷土料理「はらこめし」のナンバーワンを投票で決めるイベントを町荒浜体育館で実施する。題して「はらこめし総選挙」。関係者は「東日本大震災から復興途上の町を活気づけたい」と、店のプライドを懸けた激戦に期待する。
同町と仙台市にある計9店が出馬する。一口サイズの器に入れたはらこめし各1500食分を無料で提供。来場者が食べ比べ、好みに合った店に投票してもらう。
開票の結果、1位に輝いた店を当日発表する。同協会のホームページ(HP)でもPRする。アイドルグループの「総選挙」にならい、来年のイベントのポスターにセンター(中央)で写真を掲載することも検討する。
総選挙は「元祖はらこめし味くらべ」と題したイベントの一環。各店のはらこめしを販売するほか、あら汁やちゃんちゃん焼き各1000食を無料で提供する。昨年、復興支援事業として初めて開催し、約1300人が秋の味覚に舌鼓を打った。
はらこめしは、主にサケの水揚げが盛んな亘理町沿岸の荒浜地区で古くから親しまれる。家々や店によって味付けや調理法が微妙に異なる。
担当者は「各店とも、被災で深く傷ついた古里の復興を盛り上げる意気込みで出馬してくれた。気に入った店に家族や友人を連れて再訪してほしい」と話す。
イベントは午前10時~午後1時。会場の荒浜体育館は町荒浜地区交流センター隣にある。連絡先は同協会0223(34)0513。