17日に山口県内で新たに新型コロナウイルスへの感染が発表された3人のうち2人は、「へずまりゅう」の名で活動するユーチューバーの20歳代男性と県内で10日に接触していた。男性は15日に愛知県岡崎市で感染が確認されており、10日に県内を訪れて錦帯橋(岩国市)など各地を回っていた。県は接触した可能性がある人は保健所に相談するよう呼びかけている。
男性と接触していて感染が確認された2人は、徳山大の20歳代男子学生(周南市)と、20歳代の女性医療従事者(宇部市)。県によると、ユーチューバーの男性は10日朝に錦帯橋を訪れた後、正午頃に笠戸島(下松市)、午後1時頃に湯野温泉(周南市)を訪問。防府天満宮(防府市)などを経て、同9時頃に山口市の飲食店を訪れた。
男性はSNSで事前に行き先を知らせて集まった人やその場にいた人と接触しており、男子学生はSNSを見て山口市の飲食店で会食した。女性医療従事者はたまたま同じ店内で友人と会食しており、男性から話しかけられたという。男性は各地でマスクをしていなかったという。
県には男性の感染確認後、16日までにこの2人を含む17人から相談があった。相談は17日も続き、午後4時までに男性に関する相談が65人から寄せられた。県は17日、男性の接触者ら26人にPCR検査を行い、全員が陰性だった。
周南市は17日、ユーチューバーの男性とみられる客が10日午後、湯野温泉にある市の温泉施設「湯野荘」で入浴していたと明らかにした。当時、2、3時間おきに消毒し感染防止を徹底していたという。市は18、19日午前8時半〜午後5時15分、相談窓口(0834・22・8553)を設ける。
一方、男子学生が感染した徳山大は、現在オンラインで授業しており、多数の学生同士が接する機会は少ないことを明らかにした。
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男性ユーチューバーと接していた2人を除き、17日に新たに感染していることが明らかになった1人は山口市の20歳代男性会社員。県によると、男性会社員は今月7〜9日、関西圏の実家に自家用車で帰省し、7日には大阪府内に出かけ買い物をしていた。
県内の感染者数は17日に明らかになった3人を含め、計41人(うち1人は再発)となった。