「まぼろしのタマネギ」普及へ 23日に産地の田尻で即売会

田尻町の吉見地区などで作られ、一時姿を消したことから“まぼろしのタマネギ”とも呼ばれている「吉見早生(わせ)」の普及、販売を進めようと、「泉州黄たまねぎ祭」が23日、田尻町りんくうポート北の田尻漁港で開かれる。関係者は「本物のタマネギの味を感じてほしい」と話している。
 吉見早生は泉州地域で栽培され、府の「なにわの伝統野菜」にも認証されている「泉州黄たまねぎ」の一種。一般のタマネギと比べ扁(へん)平で、みずみずしく甘さが際だつのが特徴。戦中期や30年代後半に多く栽培されていたが、水分量が多くて傷みやすく、形が機械での加工に向かないことから出荷量が減少。昭和62年ごろから取引されなくなった。
 近年、町内で種が見つかり、平成18年から復活栽培。町の活性化策としてたまねぎ祭も企画し、今年で4回目という。
 町内の農家が栽培した吉見早生を4個400円ほどで販売するほか、地元産の小エビなどが入ったかき揚げも試食できる。祭は午前7時~正午。
 また、同町吉見の田尻歴史館内のレストラン「カフェ・ベッラメンテ」では23日から約1カ月間、吉見早生を使ったランチメニューを提供する。
 問い合わせは田尻町産業振興課((電)072・466・5008)、土日は田尻海洋交流センター((電)072・465・0099)。

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