「まん延防止期間より悪化」宿泊・飲食業の8割超す 仙台市調査

仙台市は新型コロナウイルスの影響を探るため、市内の事業所に6月に実施したアンケート結果を公表した。まん延防止等重点措置の適用期間(4月5日~5月11日)だった4月と比べ「状況が悪くなった」との回答が4割を占めた。宿泊・飲食業は県境をまたぐ往来の自粛、飲食店への時短要請継続で客足が戻らず、8割超が悪化と答えた。

 重点措置解除後の5月末時点の状況を尋ねたところ「4月も影響があり、さらに状況が悪くなった」が最多の40・5%を占めた。「4月は影響がなかったが、現在はある」の3・0%と合わせ、状況悪化を訴えた事業者は43・5%に上った。
 「4月も影響があり、現在は軽減した」は14・5%、「4月は影響があったが、現在はない」は1・5%で合わせても状況改善は16・0%にとどまった。「4月と同じく影響はない」は34・7%、「現在影響はないが、今後生じる懸念がある」は5・7%だった。
 業種別では、宿泊・飲食の84・2%が「状況が悪くなった」と回答した。小売り、卸売り、運輸も「状況が悪くなった」が4割を上回り、重点措置後も続く窮状を訴えた。
 今年5月とコロナ流行前の2019年5月を比較した売り上げの減少率は「影響なし~20%未満」が56・8%と最多だった。「20%以上~50%未満」は18・1%、「50%以上」は25・1%。宿泊・飲食は「50%以上」が72・1%を占めた。
 懸念する影響を複数回答で尋ねたところ、全業種の90・5%が「売り上げ・受注の停滞、不振」を挙げた。次いで「資金繰り」の51・2%、「従業員の雇用」の32・2%となった。
 アンケートは6月1~14日にインターネットで実施し、331社が回答した。

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