石巻市のデザイン事務所「ビヨンド」が、一枚一枚のカードで市内の特産品などを紹介するトランプを作った。観光客らに楽しみながら、石巻の多様な魅力を知ってもらう。東日本大震災で被災した地域の観光復興に一役買う。
「石巻トランプぅ~」と名付けた商品は4種類のマークごとに「たべる」「みる」「あそぶ」「おくる」と設定し、料理や特産品、名所を写真付きで取り上げた。2枚のジョーカーには市の観光PRキャラクター「いしぴょんず」を採用した。
顧客や従業員の知人らのアンケートを参考に「たべる」は石巻焼きそば、ウニの炊き込みご飯、「みる」は釣石神社、トヤケ森山などを選んだ。外国人向けに説明文は英訳も付けた。
付録の店舗情報は住所と電話番号、営業時間を一覧で紹介。単独で観光パンフレットとしても活用できる仕掛けだ。
取材や写真撮影はビヨンドの斉野浩一代表(48)が手掛け、包装作業は内職として近所の主婦に依頼した。売り上げの一部は市に寄付する方針。
斉野代表は「石巻の新しい土産品に最適。遊んだ人が『石巻通』になってくれたらうれしい」と話した。
価格は1200円。市内の石ノ森萬画館や道の駅「上品の郷」などで販売し、ビヨンドでも扱っている。連絡先は(0120)809087。