「もう休みです。商売になりません」…函館名物のスルメイカ 5日の水揚げ約200キロと記録的不漁

■坂詰怜記者: 「いけすの中からは新鮮なスルメイカが次々とすくい上げられていきます。」 かつて「庶民の味」とも言われたスルメイカ。 函館で今シーズンの漁が始まりましたが、5日朝に水揚げされたのはわずか200キロ。 初水揚げの量としてはここ5年で最も少なくなりました。 ■漁師: 「20匹、もう休みです。商売になりません」「全然少ないけど、仕方ねえもん、イカいないもん。」。 先月19日から22日にかけての道総研の調査では、津軽海峡付近から秋田県沖までで取れたイカは、2匹だけ。 調査を開始した2001年以降で最も少なく、不漁が見込まれていました。 大きさも、いまひとつのようです。 ■漁師: Q今年のイカの大きさは?「小さい、日本海40年行くけど今年は記録的に小さい」「イカの住みにくい海になってきてるんでねえの」 初セリでは1キロ8000円と、去年の3800円を大きく上回る最高値がつきました。 ■函館魚市場美ノ谷貴宏・営業部長: 「スルメイカに関して1キロ8000円って値段は高い値段なのでご祝儀相場と期待の表れです」、「函館市民も観光客もみんなが食べられるようなそのくらいの水揚げは期待します。」。 函館市民の台所、「はこだて自由市場」のイカ専門店。 スルメイカが7匹でなんと、3000円。 例年よりも2000円近く値上げしたといいます。 ■富田鮮魚店・富田和子さん: 「とにかく量がなければ商売にならないし、お客さんも買ってくれないしそれに尽きる」。 それでも初物が食べられるのは1年でこの日だけ。 朝早くから観光客や地元の飲食店関係者が買い求めていました。 ■兵庫から: 「毎年このイカの解禁にあわせてツアーをやっているんですよ。小さいけどすごいきれいお刺身でいただきます」。 ■函館の寿司店経営者: 「思ったより高いですね、ご祝儀値段ということで、来たお客さんに一口でも味わってもらおうと思って」。 年々、取れなくなっている函館のスルメイカ。 今シーズンも厳しい船出となっています。

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