「イチロー記録達成を球場で見よう!」 地元メディアが異例の呼び掛け

本拠地観客動員数はリーグ最下位、歴史的瞬間は満員で達成なるか?

今季の殿堂入り式典が終わった今夏、メジャーで注目すべきことは2つに絞られた。1つは、ウェイバー手続きを経ないで行われるトレード期限までの各チームの動き。そして、もう1つは、もちろんマーリンズのイチロー外野手がいつ3000安打を達成するかだ。

マーリンズは22日(日本時間23日)メッツ戦で本拠地マイアミに戻り、現在は31日(同8月1日)まで続く10連戦の真っ只中。7月は快調に安打を重ね たイチローの出番が増えるかと思われたが、25日(同26日)フィリーズ戦までの4試合は代打出場のみで快音は響かず。通算3000安打まで残り「4」で 足踏み状態が続いている。

それでも、次の遠征地シカゴに飛び立つ前に偉業は達成されるだろう、という見方は強い。地元マイアミのファンも 熱い声援を送り続けているが、まだまだ応援が足りないと感じているのが、地元フリーペーパー「マイアミ・ニュータイムス」電子版だ。「マイアミ・ファン、 イチローが本拠地で3000安打に達する瞬間を見届けよう」と題した記事で、ファンに球場に足を運び、直接声援を送るように呼び掛けている。

「イチローのためにも、状況を変えよう!」と異例の呼び掛け

プレーオフ進出を早々に諦めるシーズンが当たり前になってしまったマーリンズは、観客動員に苦労している。7月24日現在、本拠地開催試合の総観客数は 98万3984人で、ナ・リーグ15球団中最下位。唯一100万の大台に乗っていないという。1試合の平均観客数を見ても、2万1390人でナ・リーグ最 下位。22日(同23日)からのメッツ3連戦こそ、平均約2万5000人の観客が集まったが、25日(同26日)フィリーズ戦は1万9465人と再び落ち 込んだ。

世界各地から注目を浴びながら、観客席に空席が目立つマイアミの現状に危機感を募らせたのか、記事では「イチローのためにも、状況を変えよう!」と異例の呼び掛けを行っている。

「イ チローの3000安打の他にも、今季のマーリンズは100試合消化に近づいているのに貯金がある」と好調なチーム状況も指摘。「(オーナーの)ジェフ リー・ローリアと(球団社長)デービッド・サムソンに対して抱く当然の嫌悪感はいったん棚上げしよう。マーリンズ・パークでは、とってもクールなことが起 きているんだ」と、ファンの来場を後押しした。

迫り来る3000安打達成の“Xデー”では、本拠地マーリンズ・パークは満員の観客で埋め尽くされるのだろうか。マイアミ・ファンの意気込みが試されそうだ。

 

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