「イメージを払拭するには長い年月」 ジャニーズ本社、ジャニーズショップ…各地のファンは何を思うか

芸能界に君臨した「ジャニーズ」が消える。創業者の故ジャニー喜多川氏の長期にわたる性加害で、ジャニーズ事務所は2日、社名を変えて被害者救済に専念し、芸能活動は新会社に移すとした。多くの有名タレントを輩出したジャニーズの名前が消えることについて、街では「残念」「後手に回った」との指摘がある一方で、再発防止とタレントたちの活躍を願う声が相次いだ。

◆「WEST どんな形になっても応援」

記者会見する(左から)山田将之弁護士、井ノ原快彦氏、ジャニーズ事務所の東山紀之社長、木目田裕弁護士

記者会見する(左から)山田将之弁護士、井ノ原快彦氏、ジャニーズ事務所の東山紀之社長、木目田裕弁護士

 東京都港区のジャニーズ本社前では、看板がなくなる前に一目見ようと、人々が訪れ写真に収めていた。グループ名の変更が発表されたジャニーズWESTのファンという世田谷区の会社員西宮優理さん(31)は「来年が結成10周年なので、グループ名の変更は残念だが仕方ない。どんな形になっても、新たな時代を築く姿を応援し続けたい」と話した。

 京都市の会社員横沢重樹さん(57)は妻佳代子さん(53)と「性加害のイメージを払拭するには長い年月がかかるのでは。被害を繰り返さないよう見守りたい」と話した。

◆「9月に社名変更を発表すべき。後手に回った」

 グッズを扱う渋谷区のジャニーズショップ渋谷は、店舗移転のため1日から休業中。移転の張り紙を見つめた横浜市の専門学校生市原絵里香さん(20)は「愛着のある名前がなくなるのは残念」と語り「所属タレントが不利益を被らないようにしっかりサポートしてほしい」と願った。

 レコード店を訪れた練馬区の会社員吉田翼さん(28)は「9月の記者会見で社名変更を発表するべきだった。後手に回った印象がある」と批判。「タレントに罪はない。今まで通り活躍する姿を」と話した。

◆「犯罪行為。名を残さないのは当然」

 港区の新橋駅前。千葉県浦安市の自営業小林寛重さん(69)は、被害者救済委員会に478人の申し出があったことに「これほど多いとは思わなかった。やったことは犯罪行為。名を残さないのは当然だ」。

 横浜市保土ケ谷区の会社員堀谷ひとみさん(67)は「社名を変えるのは、再出発のために良いのでは。今後は頑張っている若者たちの芽を摘まないようにしてほしい」と求めた。(長竹祐子、加藤健太、中山岳)

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