「ウイルス弱毒化、科学的根拠ない」…年代別死亡率は第1波とそれ以降で変化なし

新型コロナウイルスの感染者の年代別死亡率は、5月末までの第1波とそれ以降で大きな変化がないことがわかった。厚生労働省の助言機関の会合で24日、分析結果が公表された。ウイルスの病原性が低下している可能性への指摘があるが、助言機関の座長を務める国立感染症研究所(感染研)の脇田隆字所長は「ウイルスが弱毒化している科学的根拠は今のところない」としている。

 感染研の鈴木基・感染症疫学センター長の解析によると、第1波の感染者と6月1日〜8月19日の感染者の死亡率は、それぞれ6%、4・7%。70歳以上は25・1%、25・9%、50〜69歳は2・8%、3・1%で、50歳未満ではいずれもほぼゼロと、大きな変化がなかった。6月以降は、70歳以上の感染者の割合が第1波の半分以下となり、死亡率が下がった可能性がある。

 これに対し、重症化には、男性であることや高齢化、糖尿病、脂質異常症などが関係していた。重症化リスクの高い人が多くいる病院や高齢者施設などで感染を早期に発見し対策につなげることが重要としている。

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