知ってた!? 「運転免許証」を持って無事故無違反だと受けられる秘密の優遇とは
さまざまな物価高騰が続く中、無事故・無違反ドライバーが受け取れる「SDカード」を活用して節約に励む人がいます。 では、それは一体どのようなカードなのでしょうか。 【画像】「えっ…!」ピンクの免許証!? 持ってたら自慢できる免許証の画像を見る(28枚)
最近は外食や日用品など、さまざまな物価高騰が続いています。 その一例としてガソリン価格の高騰が挙げられ、経済産業省資源エネルギー庁の「石油製品価格調査」によると2024年4月22日時点のレギュラーガソリンの店頭現金小売価格は1リットルあたり175円でした。 これは前年同時期と比べて約7円の値上がりであり、今後も原油価格や円安などの影響によってガソリン価格の高止まり傾向は続くものとみられます。 このように物価上昇が家計を圧迫していますが、運転免許保有者の中には「SDカード」を上手く活用してガソリン代や外食費用などを節約している人がいます。 では、このSDカードとはどのようなものなのでしょうか。 SDカードは運転経歴や交通事故の証明、安全運転の調査研究などの事業をおこなう自動車安全運転センターが発行するカードで、「SD」は安全運転者(Safe・Driver)をあらわしています。 具体的には、自動車安全運転センターに「無事故・無違反証明書」または「運転記録証明書」を申し込んだ人のうち、1年以上事故や交通違反をしていない人に対してSDカードが交付される仕組みです。 なお無事故・無違反の期間に応じてSDカードの色が変化し、1年以上2年未満の場合はグリーン、2年以上4年未満はブロンズ。 4年以上10年未満はシルバー、10年以上20年未満はゴールド、20年以上はスーパーゴールドカードが交付されます。 これらのSDカードを「SDカード優遇店」で提示すると、商品やサービスの割引といった優遇が受けられます。 自動車安全運転センターのウェブサイトによると、優遇店の業種は以下のとおりであり、幅広い業種をカバーしています。 ●道の駅・サービスエリア等 ●ガソリンスタンド ●レンタカー・運転代行 ●自転車・バイク ●引越・運送 ●ショッピング ●旅行・宿泊 ●レジャー・観光 ●飲食店 ●理容・美容・化粧品 ●資格・学習・スクール ●育児・介護 ●金融機関 ●不動産賃貸 ●住宅・住宅設備 ●冠婚葬祭など たとえばガソリンスタンドの場合はガソリン・軽油料金やオイル点検、洗車費用などの割引が受けられます。 また飲食店では食事料金の割引やドリンクサービスなどが、引っ越し業者においては基本料金の割引、梱包資材のプレゼントといった優遇があります。 SDカードを取得するのに必要な「無事故・無違反証明書」と「運転記録証明書」の申込みには1通につき670円の交付手数料がかかるものの、上手く割引やサービスを受けられれば手数料の元が取れるといえるでしょう。 また現在はSDカードに加え、新たにスマートフォン用の「SDカードアプリ」が登場しています。 このアプリで証明書に印刷されたQRコードを読み込むとSDカード情報がアプリに登録され、カード画面を優遇店で提示することで紙のカードと同様に優遇が受けられます。 SNS上においては「今度行く温泉旅館(1泊2万円)で10%割引を使う」「SDカードを持っていたので2割引で食事ができた」「割引を駆使してスーツを買った」など、SDカード利用者の声が複数寄せられています。 その一方で「近所にSDカードを使える場所がない」「割引対象のガソリンスタンドが数店舗しかない」など、カードの実用性を疑問視する意見もありました。 そこで優遇店をガソリンスタンドに限定して調べてみたところ、岩手県のように61店舗と数が多い場合もあれば、東京都のように優遇店がないケースもみられました。(2024年4月25日現在) しかしガソリンスタンドがない都道府県でも「旅行・宿泊」「レジャー・観光」など別の業種の優遇店が多数あるなど、都道府県によって優遇店の業種にバラつきがあります。 SDカードの交付を受ける際は、自分の住んでいる地域や旅行先で利用できるかなどを確認することが大切といえるでしょう。 ※ ※ ※ 各種証明書は自動車安全運転センターで申請できるほか、申込用紙が警察署や交番などに備え付けられているため、手数料を添えてゆうちょ銀行や郵便局で申込むことも可能です。 SDカードを活用できそうな場合には、申し込みを検討してみると良いかもしれません。
元警察官はる