ついにチャンネル登録者数が120万人に達した「東谷義和のガーシーch【芸能界の裏側】」。破竹の快進撃を続ける同チャンネルの周囲が、ここに来て慌ただしくなっている。いまや莫大な収益を生む“カネの成る木”へと成長した「ガーシーch」の行く末に“国家権力”が立ちはだかろうとしている、というのだが――。
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ガーシーの暴露で逆に株を上げたタレントは? 見えてきた「一流芸能人」の心得
芸能人の暴露話を次々と投下して再生回数を稼ぎまくる「ガーシーch」に異変が起きたのは5月1日。同日の生配信で、“ガーシー”こと東谷氏は「やる気というのがだいぶなくなりました。もうこのまま辞めようかなと思っています」と“YouTube引退”を宣言。
しかし、その数時間後には「すべて中途半端に終わらせたまま僕は辞めるわけにいかないし、このまま闘わせてください」と前言を撤回し、翌2日の配信で「ゴールデンウィーク中にも(暴露)動画をアップする」と改めて宣戦布告した。
東谷氏の迷走の理由をスポーツ紙デスクが解説する。
「東谷氏は韓国の男性アイドルグループ“BTSに会わせる”との誘い文句で20人を超える女性からお金を騙し取りましたが、その詐欺事件について警察が自分を強引に逮捕するつもりだと訴えています。その動揺から心が挫け、“YouTube引退”発言に繋がったようです」
BTS詐欺の被害者への弁済金4000万円については4月、動画上で太っ腹な美容外科医と対談し、一時的に立て替えてもらうことで合意。それを受け、すでに被害者の約7割と返済や示談に向けた交渉が進んでいたという。その最中に警察が介入してきたというのだ。
警察と政治家と芸能界のトライアングル
「東谷氏は、警察が被害者たちに直接連絡して“弁済金を受け取らず、被害届を出してほしい”と要請したと暴露。警察の目的は、東谷氏の逮捕、もしくはYouTubeを配信停止に追い込むことだと主張しています。また、これまで晒されてきた芸能人サイドが政治家などを使って警察を動かした可能性も示唆。俄かには信じがたい話ですが、自身に捜査の手が迫っているとする東谷氏の切迫度は本物で、今後の事態の成り行きに注目が集まっています」(同)
東谷氏の言葉を信じれば、今後、逮捕のリスクが常に付きまとうため、YouTubeを継続したところで、いつ休止に追い込まれてもおかしくない。
これまで暴露の対象となってきた新田真剣佑や綾野剛などの芸能人にとっては朗報かと思いきや、話はそう単純でないという。
「仮に『ガーシーch』が閉じても、すでに数々のスキャンダルを暴露された芸能人らの悪化したイメージの回復は容易ではありません。さらにBTS詐欺の被害者などへの弁済原資もYouTubeの収益で賄う予定だったため、休止すると各方面にマイナスの影響が出ることになる」(全国紙社会部記者)
東谷氏は「違法賭博などでスッた借金が3億円ある」とも公言しており、それら債務の解消にもYouTubeの収益が充てられる計画だった。実際、このまま順調に行けば、遠くない将来に3億円の借金完済も夢でないほどの収益を「ガーシーch」は上げていたのだ。
月収2500万円!?
YouTube番組の配信・運営会社の代表が話す。
「YouTubeの現在の収益単価は1再生につき約0・4円。『ガーシーch』はサブチャンネル分も含めて、4月の総再生回数が優に3000万回を超えている。広告収入分も含めると、4月の収益は1500万円以上にのぼると見られます。また同チャンネルの切り抜き動画も複数存在していて、一般的に利益は折半なので、そちらの収入も月に数百万円単位になる見込みです」
他にも、5万人に迫る有料のメンバーシップからの会費や生配信でのスパチャ(投げ銭)収入なども加えると、月の収入は“2500万円”前後に達する計算だという。
YouTubeで収益を得る条件は、「チャンネル登録者数が1000人以上」、「総視聴時間が4000時間以上」となるが、「ガーシーch」は開始早々にこれをクリア。しかし、収益化の申請をして審査が通るまでには相応の時間がかかるため、最初の収益金の受け取りは「5月20日」になると東谷氏は語っている。
つまり、大成功を収めた「ガーシーch」だが、その果実を東谷氏はいまだ受け取っていないのだ。もし本当に警察の捜査によって東谷氏が逮捕されれば、BAN(配信の停止・削除)される可能性は高く、そうなると今後、毎月手にするはずだった巨額の収入が絵に描いた餅に終わることになりかねない。
YouTubeで荒稼ぎしてこのまま過去の悪行を清算できるか、再び借金に追われる生活に舞い戻ることになるか。“稀代の暴露王”に最大の試練が訪れている。
デイリー新潮編集部