グルジアの国名を英語表記に基づく「ジョージア」に変更する「在外公館の名称・位置ならびに在外公館勤務外務公務員給与法改正案」が14日の衆院本会議で可決、成立した。来週中に施行される見通しだ。
グルジアの表記はロシア語を起源とするが、平成20年にロシア軍の侵攻を受けたことから、グルジア政府は各国に英語表記の「ジョージア」に変更を求める など反発を強めていた。昨年10月にグルジアのマルグベラシビリ大統領が来日し、安倍晋三首相と会談した際にも理解を求めた。
グルジアの国名はグルジア語では「サカルトベロ」だが、約170カの国連加盟国が「ジョージア」の表記を使っている。「グルジア」の表記は日本のほか、旧ソ連圏の国や中国など少数だった。
改正案では、施行日を4月1日と明記していたが、参院で3月末までに成立しなかった。参院外交防衛委員会の片山さつき委員長(自民)が理事懇談会に遅刻した問題などが影響したとみられ、施行日を明記しない形に修正して、衆院に回付していた。