「コストコ」宮城・富谷へ進出 食料品や雑貨など大量販売

 宮城県富谷町高屋敷で新たに造成される土地開発事業用地に、米国系の会員制倉庫型量販店コストコホールセール(川崎市)が進出を計画していることが22日、分かった。関係者によると、店舗規模は1.3ヘクタール程度で2016年春の開店を予定。数百人の地元雇用が見込まれるという。
 コストコは世界各国に約650店舗あり、国内は計20店舗。東北への出店はまだなく、山形県上山市でも進出計画がある。年会費を払って商品を購入するシステムで、倉庫型の店舗で食料品や衣類、雑貨、家電、スポーツ用品などを大量販売する。
 土地開発事業は国道4号沿いにある19.8ヘクタールが対象で、現在は山林や原野となっている。民間地権者による土地区画整理組合が近く発足し、9月にも造成工事に着手する。地権者は東北放送、河北ランド、内ケ崎酒造店など10者。工業用地、準工業用地として整備する計画で、22日に県から組合設立の認可を受けた。
 周辺では昨年末、仙台北部道路富谷ジャンクション(JCT)と国道4号を結ぶ富谷インターチェンジ(IC)が開通。仙台港北ICまで約15分、仙台空港ICまで約30分と所要時間が短縮され、物流の効率が大幅に向上した。
 同地区の開発構想は2008年に持ち上がり、12年に準備委員会が発足。先月、土地区画整理組合の認可申請が県に出された。若生英俊富谷町長は河北新報社の取材に「コストコ進出の実現には大きな期待を寄せている。さらに企業立地が進むよう、町としても支援したい」と語った。
 コストコは「現在、決定した事案はない」と話した。

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