「コンビニはオワコン」「もっと減ったほうがいい!」コンビニ店舗数、初の減少にネット民が冷やかな理由

右肩上がりの成長を続けてきたコンビニエンスストアも、ついに飽和状態に達したのだろうか――。全国の店舗数が、初めて減少に転じた。

2020年1月20日、日本フランチャイズチェーン協会が発表した。2019年末の全国店舗数は5万5620店で、前年より0.2%減った。2005年に統計を取って以来初めてだ。

ネット上では「#コンビニ 減少」のスレッドが立ち、さまざまな意見が飛び交っている。

ドラッグストアやスーパーの方が安くて便利

このニュースには、「コンビニ、減ってもいいじゃん。もうとっくに飽和状態なのだから!」という冷淡な反応が非常に多かった。

「はっきり言って、今の店舗数の半分になったとしても、利用者側は全然困らないと思います」

「昔はいろんなコンビニ会社があって良かったなあ。その町によって全然違ったりして。今はセブンとローソンとファミマしかないから視覚的にも飽きた」

「首都圏のベットタウン的な小さな街に住んでいる。小さな駅の半径80メートルの範囲に、小さな駅周辺に5店もコンビニが乱立している。都内の主要駅周辺なら分かるけどね。24時間ずっと見ている訳じゃないが、どの店舗もいつ行っても『暇そう』にしている」

「もっと減っていいよ。まだまだ多すぎるぐらいだ。住宅街なんか明らかに必要ないよ。族や不良のたまり場になるだけ。金もろくに落とさない不良客にたむろだけされ、そのうえ、過当競争に追われまくっていたら、オーナーさんが次々と疲弊して、それこそコンビニ続けようという人が誰もいなくなる」

今では定価売りで値段の高いコンビニで買うより、安くて種類も豊富なドラッグストアやスーパーを利用するという人も多かった。

「近くにどれだけコンビニあったとしても、最近じゃドラッグストアで買い物することが大半だ。ドリンク1本とっても安いし、定価のコンビニじゃないといけない理由がない。もはやコンビニのライバルはコンビニだけじゃないってことかな」

「私もドラッグストアが開いている時間ならドラッグストアだな。もともとコンビニのまずい弁当は買わないし、酒、お茶、つまみくらいならドラッグストアのほうが同じものでも安いし種類もある。野菜も買えるしね」

「スーパーの弁当は値段がコンビニの6掛けくらいで美味しい。賢いお客はそっちに流れる。家からお茶など水筒に入れて持ってくる人も増えているし、ペットボトルもスーパーで買ったらコンビニ2本分で3本以上買える。お客が賢くなってきたってことだね」

「昔は24時間営業がコンビニしかなく、スーパーは夜8時には閉店。でも今はスーパーだけでなく、ドラッグストアまで24時間営業が増えている。場所によるけど、こうなったらコンビニの存在価値はないに等しい」

本部だけが儲かる仕組みがもう限界だ

最近、コンビニのメリットとして「ポイント還元」が言われているが、それにも疑問の声が――。

「ポイント付きでもコンビニは高い。スーパーのほうがポイントなくても安い。それに税金を使ってポイント付くのは無駄使いで、意味がない」

「確かにその場でポイント還元のコンビニは、お得感はあるかもしれないが、そもそもスーパーよりも商品の単価が高いという事実を、コンビニ利用者はどう思っているのか。私はスーパーが閉まっている夜間にはほとんど出歩かないので、コンビニのありがたみが分かるのはよっぽど早朝に出掛ける時だけだ」

本部だけが儲かり、フランチャイズ加盟店のオーナーがどんどん疲弊していくコンビニ経営のシステムを問題視する意見も、特にオーナーやアルバイト経験者から寄せられた。

「加盟店のオーナーです。休めません。加入時に日販がある金額以上に達したら社員雇用して休めるという話を真に受けて加入したら、最初の担当本部社員に『こんな仕事始めて休めるわけがない』と言われました。その通りでした」

「高校生の時にあるコンビニ店でアルバイトしたが、クリスマスケーキのノルマ(5個)を課せられた。達成しない人は罰金をとられた。22時にバイトが終わる約束なのに22時25分まで帰れなかった。25分単位で残業代が加算されるから、ギリギリまで働かされた」

「コンビニはドミナント戦略(同一地域に複数店舗を出店)と全国的な店舗数を増やすことで、右肩上がりに成長してきたが、加盟店との奴隷的な契約(ロイヤルティーが60%なんて店もあり)に縛られ、高額違約金で辞めさせないなど社会問題化してきた。特に24時間365日営業は高度経済成長期の代物で、現状とは程遠い。慢性的な人手不足でオーナーは不眠不休で働いている。こんなシステムはもう破たんしている」

「コンビニの悪評高い仕組みは、内部告発でかなり暴露されてきた。なぜ定価で売るのか。それは粗利の4割~6割も本部が取っているから。スーパーの粗利は2割ぐらい。メーカーを泣かせて、店も泣かせて、あげくのはてには売上好調のフランチャイズ店の近所に本部の直営店を出してさらに店を泣かせる。こういうアコギな商売をするから、いろんな意味で人々がコンビニから遠ざかっている」

「もうコンビニのドミナント戦略は時代遅れすぎる。コンビニが珍しい時代はとうの昔に終わっている。価格は高い、たいした物が売っているわけでもない。業界はそろそろ限界でしょう」

「店が多すぎるせいもあるが、バイト代が安すぎて、人が集まらないから店舗を維持できない。扱っている商品やサービスが多くて、レジ対応だけでも覚えること多いのに、最低賃金水準のバイト代はあり得ない」

コンビニ店オーナーの経営努力が足りない

もっとも、コンビニ店オーナーの経営努力が足りないとの指摘もあった。

「小売業は経験ない人間が思うほど簡単ではない。会社をリストラされたとか、田舎で土地が余っているからとかで始めるレベルでは難しい。うちの近所のコンビニも、近くの中学校で運動会や練習試合がある時は、いつもおにぎり、弁当、サンドイッチ、パンがすぐ品切れになる。こういう近隣の情報収集さえしていない。それじゃ経営は成り立たないよ」

ところで、これからのコンビニはどうあるべきだろうか。こんな建設的なアドバイスが相次いだ。

「コンビニの商品は高い!コンビニはたくさん廃棄が出る。それなら賞味期限が近づいてきたら、スーパーみたいに安売りにしてもよいと思う」

「コンビニはたまに息抜き程度に寄るだけだな。お年寄りの客が多いというから、もっと減塩食などの健康食品を割安で販売してほしい。中高年の生活習慣病予防の低カロリー、低糖質のお弁当も増やすべきだ」

「コンビニにある商品は、すべて自販機に入れて販売できるでしょう。完全無人店舗で運営できるのだから、そこから大改革をすべき!」

「ドミナント何とかと言って、コンビニの隣にコンビニを作ってオーナーを苦しめていますね。面倒なのでコンビニの上にコンビニを作ったら? 1階はセブン、2階はローソン、3階はファミマ。おもしろくて客が来るのでは」

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