JA全農みやぎは7日、2023年産で誕生60周年を迎えるササニシキの新ロゴマークを発表した。応募227点から選考した結果、「サ」を中央に大きく配置し、コメ1粒の形と組み合わせた作品に決定。作付け低迷からの復権に向け、米袋やPRグッズ、関係機関とのコラボ商品などに活用する予定。
大阪のデザイナー最優秀
ロゴマークは昨年6~8月に公募。最終候補5作品を対象にウェブ投票を行い、9454票のうち大阪市のデザイナー諏訪えりなさん(38)の作品が最多の2866票を獲得し、最優秀賞に決まった。
仙台市青葉区のホテルで開かれた発表会には関係者約50人が出席。全農みやぎ運営委員会の佐々木琢磨会長が記念の賞状や副賞のササニシキ60キロなどを諏訪さんに贈った。
デザインするに当たり、ササニシキを試食したという諏訪さんは「甘くて上品な味わい。ロゴマークをきっかけに少しでも多くの人がササニシキを知り、口にしてほしい」と話した。
ピーク時8割、近年6%
全農みやぎの大友良彦本部長は「長い年月にわたっって宮城県内の農家がつないできてくれたお米。今後も栽培や販売に力を入れたい」と強調。村井嘉浩宮城県知事も「JAグループなどと連携を図りながら評価向上に取り組む」と述べた。
ササニシキは1963年、現在の宮城県古川農業試験場で誕生。県内の作付け割合はピーク時の90年には約8割を占めたが、93年の大冷害やひとめぼれの普及などで作付けが減り、近年は約6%で推移する。