「ザ少年倶楽部」NHKが終了検討 止まらぬジャニーズ離れ…23年続くJr.の〝育成番組〟どうなる

ジャニーズ事務所が社名変更など今後の運営方針を示してから一夜明けた20日、NHKの音楽バラエティー「ザ少年倶楽部」(BSプレミアム、BS4Kで金曜後6・0)が存続危機を迎えていることが分かった。ジャニーズJr.ら若手所属タレントが多数出演する番組で、故ジャニー喜多川元社長の性加害問題を受け、局内では現在検討中という。NHKは紅白歌合戦も控えており、対応が注目される。

ジャニーズJr.の〝育成番組〟の存続に、黄色信号がともった。

2000年4月に始まった「ザ少年倶楽部」は、Jr.を中心に所属タレントが多数出演する音楽バラエティー。ジャニー氏がほぼ毎回収録現場に顔を出して成長を見守っていた番組で、Jr.にとって数少ないレギュラーとあって、ファンからも高い支持を得ている。

関係者によると、NHKでは現在、24年度前期の番組編成について協議中。その中でも懸案事項に上がっているのが「ザ少年倶楽部」だ。

性加害問題が表面化して以降、同局には所属タレントの起用を見直すべきだとの声が寄せられていることに加え、〝ジャニーズ色〟が強い番組だけに厳しい意見も飛び交っているといい、音楽関係者は「結論は出ていないが、検討は続けているようだ」と話す。

NHKは、今月7日に行われた事務所の会見を受け、所属タレントの今後の起用について「事務所の人権を尊重する姿勢なども考慮して、検討したい」とコメントを発表。所属グループが多数出演している大みそかの紅白歌合戦のキャスティングだけでなく、来年3月で「ザ少年倶楽部」を終了させるか、NHKの決断に注目が集まっている。

世間やスポンサー企業などから厳しい目を向けられる中、ジャニーズ事務所は19日夜、東山紀之新社長(56)の名前で「社名変更、所属タレント及び社員の将来など、今後の会社運営に関わる大きな方向性について議論を行い、向かうべき方針を確認した」と発表。事務所とは別会社を設立し、全所属タレント、社員を移籍させて再建を図るとみられている。

社名変更だけでなく、「ザ少年倶楽部」に出演するジャニーズJr.はもちろん、関ジャニ∞など〝冠グループ〟の名前変更も議題に上がっており、10月2日の詳細発表でジャニー氏と決別する大改革を提示し、〝ジャニーズ離れ〟の風向きを変えることはできるのか―。

★「性加害はジャニーズだけか…調べる必要が」日商会頭が言及

日本商工会議所の小林健会頭(三菱商事相談役)は20日の定例会見でジャニーズ事務所の性加害問題に言及。「根拠があって言っているわけではないが、(芸能事務所で)ジャニーズだけなのか。メディアとしてある程度、調べる必要があるのではないか」と述べ、「未成年への性加害は犯罪だ。他に泣いている人もいるのではないか。他でもあるのなら社会正義として救う必要がある」と訴えた。同事務所の社名については「変えた方がいい。継続して使うほど『ジャニーズ』というブランドが巨大なのか」と疑問を呈した。

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