このレポートは、2009年8月28日から開始した「ケータイ小説に関する定期調査」の第7回目の報告である。この定期調査では、ケータイ小説の認知度などや利用メディアに関して、定期的に動向を探っていく。
インターネットコムと goo リサーチが行った「ケータイ小説」に関する調査では、「ケータイ小説」を読む端末として、じりじりと増加しているかに見えたスマートフォンの割合が、今回また5%台に落ちてしまっていることがわかった。
今回の調査対象は全国10代~60代以上のインターネットユーザー1,087人。男女比は男性53.0%、女性47.0%。年齢別は10代16.6%、20代18.2%、30代21.3%、40代16.0%、50代15.7%、60代以上12.1%。
「ケータイ小説」という言葉を聞いたことのあるユーザーは、昨年8月の第1回調査では94.2%、昨年10月の第2回調査では92.6%、今年1月の第3回調査では95.0%、4月の第4回調査では93.1%、6月の第5回調査では96.4%、9月の第6回調査では95.4%、そして今回第7回では93.9%(1,021人)だった。
毎回9割以上を維持していることから、ユーザーのほとんどが「ケータイ小説」を認知していることがうかがわれる。
また、「ケータイ小説」について聞いたことがあるユーザーのうち、実際に読んだことがあるユーザーは、第1回27.0%、第2回24.1%、第3回 24.7%、第4回22.0%、第5回31.4%、第6回29.6%だったが、そして今回第7回は27.5%(281人)となった。
この、実際に読んだことがある281人に対して、「ケータイ小説」を読んだ媒体を複数回答で聞いてみたところ、「Web サイト」が81.1%(228人)、「書籍化されたもの」41.6%(117人)。重複する64人が、「Web サイト」でも「書籍化されたもの」でも読んでいることになる。この64人の281人に対する割合は、22.8%。
また、Web サイトで「ケータイ小説」を読んだことのある281人に対して、その端末を複数回答で聞いてみたところ、これも前回どおり、「携帯電話」がトップで 83.3%(190人)、2位は大きく引き離されて「PC」49.1%(112人)、3位は、また大きく引き離されて、「iPhone などのスマートフォン」5.7%(13人)だった。
前回第6回では、「携帯電話」82.6%、「PC」45.6%、「スマートフォン」 7.9%、第5回はそれぞれ83.8%、45.6%、5.5%、第4回は、81.0%、51.6%、3.8%だったことから、「スマートフォン」の割合がじりじりと増加しているかに見えたが、今回の第7回で、また5%台に落ちてしまった。
今後また、増加傾向に戻るかどうか、注目したいところだ。
(調査協力:goo リサーチ)