上下水道と工業用水の運営権を民間に一括売却し、本年度スタートした「みやぎ型管理運営方式」を巡り、宮城県は23日、テレビ東京の番組が「誤った情報と根拠のないうわさ話を発信した」などして、適切に指導するよう放送倫理・番組向上機構(BPO)に申し立てたと発表した。
番組は「ウソかホントかわからない やりすぎ都市伝説2022秋」で、テレ東は昨年9月23日、県内では今年1月7日に東北放送で、それぞれ放映された。
県の19日付の申立書によると、「水大国ニッポン没落へのカウントダウン」と題したコーナーで、県の一部の上下水道で運営株の過半数を海外企業が取得して管理しているなどと紹介された。
県は「そもそも県の水道事業に運営株は存在しない」「みやぎ型を運営する共同出資企業には外資系企業も含まれているが、株式の過半数を海外企業が取得した事実もない」と否定した。
村井嘉浩知事は23日の定例記者会見で「視聴者の不安をあおる表現があった。BPOにちゃんと審議してもらい、問題があればテレビ局側に是正を求めてもらいたい」と強調。テレ東側から県が取材を受けた事実はないと明言し、テレ東側にも近く抗議する考えを明らかにした。
テレ東広報部は河北新報社の取材に「現在、放送内容を確認中」と回答した。