「トカイナカ」人気ベスト5

3月16日10時1分配信 日刊ゲンダイ

 団塊の世代を中心に田舎暮らし志向が強いが、いざ移住となると慣れない土地で大変だ。そうした中で、都会からそんなに遠くなく、自然もそれなりに豊かな土地で暮らす「トカイナカ」族がニューライフスタイルとして脚光を浴びている。

●近郊に病院やスーパーがある
「トカイナカ」の定義について、国内移住の暮らし方を研究するNPO法人「ライフプランニング協会」事務局長の中田雅久氏はこう説明する。
「都会からマイカーなどで片道1時間半から2時間以内の土地で、ガスや水道のインフラが整備され、その土地になくても近郊に病院や買い物ができるスーパーがある。これが大まかな『トカイナカ』の定義です」

●片道1時間半~2時間
 ここで暮らす「トカイナカ」族は、こんな感じだ。
 新築・中古の一戸建て、あるいは賃貸マンションに住む60代の夫婦が多く、年金生活者がほとんど。趣味程度の農作物を作り、ゴルフ、釣り、温泉、トレッキング、ハイキングなどを楽しむ。また、たまに所帯を持った子どもやかつて仕事、プライベートを通じて知り合った友人・知人に会うため都心に出かける。片道1時間半から2時間以内なので、気軽に“都会回帰”ができる。

●マイホームは売却しない
「『トカイナカ』族の多くは、都会に一戸建てやマンションを持ち、それを貸したり、子どもに住まわせています。売却してしまうと、何かの事情でいざ都会に戻らなければならないとき、拠点なしでは困りますからね」(中田氏)

 東京を基点に人気が高い「トカイナカ」はどこか。「月刊リゾート物件情報」を発行するレゾンの森田光昭社長が挙げる「ベスト5」は次の通り。

<千葉県内房>
 富浦、浜金谷、君津、木更津の地域。比較的温暖で、きれいな海で釣りができ、近場にはゴルフ場も多い。
 魚も新鮮。土地は坪5万円前後が相場で、100坪程度の新築2階屋に住む「トカイナカ」族が多い。
<奥多摩>
 日の出町やあきる野市などの地域だ。自然豊かな山間は四季を楽しめる。
 空き家の中古物件が多く、土地と家屋込みで1000万円以下で購入できる。関東では“穴場”的な場所だ。
<富士五湖>
 山中湖と河口湖が中心。アーティスト系の住人が多く、静かな環境の別荘地。
 2000万円台から3000万円のログハウスが人気だ。
<山梨県明野・白州>
 北杜市明野町は「29万本のひまわり畑」が有名、白州(はくしゅう)町はきれいな水が売り物で、渓流釣りが盛んだ。坪2、3万円の100坪程度の家に住む中高年が目立つ。
<栃木県の日光・今市>
 温泉とゴルフを十分に楽しめる。
 500万~600万円で購入した中古別荘に住む「トカイナカ」族が結構いる

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