「ドラマの視聴率にも影響?」武井咲、剛力彩芽……“ゴリ押し”が嫌われるワケ

近年、「ゴリ押し」という言葉が、一般の人たちの間でも頻繁に使われるようになっている。
 例えば、フジテレビの韓流偏向報道や、吉本興業の特定の芸人の露出(かつては千原ジュニア、ピースなど)、オスカープロモーションのタレント(武井咲、剛力彩芽、忽那汐里)などなど、ネットで「ゴリ押し」と検索するだけで、タレント名や事務所名などが出るわ出るわ……。
 今クールは低視聴率ドラマが続出しているが、これにも少なからず「ゴリ押し」が関係していそうだ。例えば“歴史的大コケ”ですでに打ち切りが決定した『家族のうた』(フジテレビ系)は、放送前に1987年のドラマ『パパはニュースキャスター』(TBS系)のパクリだと指摘を受け、設定が変更されるというケチがついた上に、一連の韓流ゴリ押し騒動で不買運動が起こった「花王」の一社提供枠であることも、一因となっているとみられる。
 また、同じくフジの『未来日記』も内容はもとより、「ゴリ押し」という声が高まっている剛力彩芽と岡田将生の共演であることが影響し、視聴率が低迷しているようだ。
 それにしても、なぜここまで「ゴリ押し」は嫌われるのか。あるスポーツ紙記者は言う。
「ネットの影響力は、やはり大きいと言わざるを得ません。ブログやTwitterなどで気軽に自分の意見を発信できるようになり、“プチ批評家”が増えていますよね。さらに、いったん『ゴリ押し』などの烙印を押されると、すぐに拡散されてしまうというのが現状です。とくにネガティブな情報の拡散は速いですよね」
 また、ある放送作家はこう分析する。
「広告代理店が仕掛けたものなど、“ブーム”とされるものの裏側が誰にでも見えるようになってきたせいはあると思います。例えばフジの偏向報道に関して、スポンサーである花王の不買運動が起こったように、ネット上の声は無視できないものになっている。そのことを、番組の作り手側が意識しているかどうかは大きいと思います。今は番組の作り手側も『好感度』を非常に重要視していますが、ネットなどの声をタイムリーにとらえることで成功しているのが『アメトーーク!』(テレビ朝日系)などですよね」
 かつてはCM美少女やドラマのチョイ役などを自分で発見し、「誰だろう?」と気になって能動的に調べるところから、どんどん興味が深まるという楽しみ方があった。だが、今は事務所や代理店の「売り出したい人」がいきなりドラマの主役に抜擢されたり、複数のCMに一気に出まくるため、露出の多さから「誰だろう? またゴリ押しか?」という流れに変わっている。これはタレントにとっても不幸なことではないだろうか。
 武井咲も剛力彩芽も、少しずつ脇役から地道に出ていたなら、反感を買うことはなかったのかも……と思えてならない。

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