「バーチャルで試着できます」凸版印刷がシーテックで公開

着替えをせずに“着替えられる”画期的な製品が、千葉・幕張メッセで開催中のCEATEC JAPAN2001の会場にお目見えした。
 凸版印刷がドイツの研究機関と共同開発した「バーチャルフィッティングシステム」で、着替えの手間なしに衣服やアクセサリーなどの試着を疑似体験できる。
 AR(拡張現実)技術を活用し、カメラに写った利用者の体形に合わせて衣服などの画像をディスプレー上で合成する仕組み。従来は体形や服のゆがみは反映されず、あらかじめ用意した服の画像を画面上で合成するだけだったが、今回は服のゆがみを解析することで違和感のない試着体験を可能にした。
 システムの導入が想定されるアパレル・流通業界などの店舗は試着スペースや接客時間が短縮でき、利用者は試着を繰り返す煩わしさから解放される。担当者は「試着が簡単になることで、消費者の潜在需要を掘り起こせる効果もある」と話す。
 凸版印刷はすでにシステムの販売を開始。価格は500万円程度を想定しており、2012年度末までに累計売り上げ5億円を目指す。

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