アパレル大手の三陽商会がライセンス生産する英ブランド「バーバリー」の販売が急増している。
三陽商会が運営するバーバリーの店舗は連日にぎわっている(13日、東京・丸の内で) 読売新聞 三陽商会が運営するバーバリーの店舗は連日にぎわっている(13日、東京・丸の内で)
来年6月の契約切れを前に、三陽商会製の冬物衣料が買える最後のシーズンだからだ。7月から直営化されると、さらに高価格になるうえ、三陽商会が企画する日本独自の商品も店頭から消えるため、駆け込み需要は続きそうだ。
三陽商会はバーバリーとの契約に基づき、日本で商品企画から生産、販売までを手がけてきた。大手百貨店の売り場や路面店を運営し、日本で販売される衣料品のほとんどが三陽商会製だ。
主力商品の婦人用コートの販売額は、新宿高島屋では9月から12月上旬まで前年同期より65%伸び、そごう西武全店では11月、約2割増えた。伊勢丹新宿店では10~11月に3割増となり、「全ブランドの中で突出している」(広報)という。
三陽商会製は、英バーバリーが生産する商品よりも割安なうえ、品質への評価も高い。「バーバリー・ブルーレーベル」など独自ブランドも人気だ。
三陽商会は契約終了後、百貨店などのバーバリー売り場を新ブランドに切り替える。一方、英バーバリーは来秋以降、東京・新宿などで直営店を展開する。