函館少年刑務所(北海道函館市)の受刑者が作る布製雑貨が人気だ。白い円の中に「獄」の文字が入った「マル獄」と呼ばれるロゴが付いているのが特徴。布の質やデザインの良さが評価され、肩掛けバッグやスマートフォン入れなど、51種類もの商品をそろえる“ブランド”となっている。
受刑者の作業の中心だった民間企業の制服作りの発注が平成18年ごろ減少。作業を確保するため、当時の担当技官がロゴを考案し、独自に前掛けの生産を始めた。21年度に約4900万円だった売り上げは23年度には約6300万円に増え、今も伸び続けている。刑務所には成人を含めて513人(6月現在)がおり、うち約60人が所内の工場で商品を作る。ミャンマーのアウン・サン・スー・チー氏が4月に来日して法務省を訪れた際、谷垣禎一法相の部屋に飾られていたマル獄商品を発見。興味津々の様子だったため、法相が小物入れなどをプレゼント。スー・チー氏も愛用しているかもしれない。