「ラウンドアバウト」 事故激減・停電無関係の円形交差点、運用開始

信号のない環状路を時計回りに通行する円形交差点「ラウンドアバウト」の運用が1日、全国7都府県の15カ所で始まった。対向車がないため重大事故が起きにくいとされ、停電の影響を受けず、災害時の交通整理も不要になるといったメリットがある。
 同日施行された改正道交法でラウンドアバウトの通行ルールが定められた。例えば右折の場合、一般的な交差点なら対向車を確認した上で、ハンドルを右に切る。これがラウンドアバウトの場合、環状路に進入して、時計回りに円を描くように、270度の位置まで運転する。
 円形交差点はもともと全国に約140カ所あり、一部がラウンドアバウトに指定された。大阪府内では堺市東区日置荘西町の円形交差点が唯一で、同日から通行を開始。この日午前、大阪府警の警察官が新ルールが適用されたことを示す新標識を設置し、ドライバーに周知していた。
 国土交通省によると、ラウンドアバウトはイギリスで1990年ごろから普及し、ドイツなど欧州に広まった。米国でも90年代からフロリダ州など一部の州で導入され、事故が約8割減った、とのデータもあるという。

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