約40年前、わずか15坪の売り場からスタートしたワークマン。現在、国内店舗数はユニクロを超え、昨年度の売上高は930億円を突破した。その起爆剤となったのが新業態「ワ―クマンプラス」。快進撃が止まらない「ワークマン」ヒットの真相に迫る!
◆売上高1000億円超も間近!ワークマンの快進撃!
作業服販売の最大手、ワークマンの快進撃が止まらない。今年3月期の決算はチェーン全店の売上高が930億円と、前期から16.7%の増加となった。来期は1000億円に達する見込みとなっており、アパレル業界だけでなく他業種も目を見張る驚異的な伸びとなっている。
この流れを大きく加速させたのは、昨年9月に都内・立川に1号店が出店された「ワークマンプラス」。一般向けのプライベートブランド(PB)商品を揃えた新業態だ。作業服業界のトップランナーとして培ったノウハウや生産体制を生かした高品質・低価格のアウトドアウェアが中心となっている。
もともと、防寒着のコスパの高さなどがSNS上で高く評価されていたこともあり、出店直後に女性も含め、一般層が多数来店。一時は入場規制がかかるほどの行列ができ、大きな話題となった。売上高も開業半年で計画比の2.2倍を記録。その後も店舗数は増加し、現時点で全国31店舗となっている。更に来年3月末までの店舗数は従来計画していた77店から167店に増加することも発表された。そのほか、消費増税後の価格据え置きも決定するなど、好調な売り上げと強気な姿勢が垣間見える。
ワークマンプラスで販売されているPB商品は既存のワークマンでも買えるということもあり、全国の店舗に一般層が来客し、売り上げが増加した。SNS上では「ワークマン女子」なる言葉も広まり、ちまたでは「第2のユニクロ」になるのではないかという声もある。
「ファッション的なデザインセンスやマーケティング力はまだまだ未熟さを感じるものの、ワークマンは店舗数・生産体制・洋服に対する知見も存分に持ち合わせたポテンシャルのある企業です。作業着という一般向けではないジャンルからの挑戦ではありますが、彼らが本気でカジュアルウェアに乗り込んだら第2のユニクロどころか、凌駕してしまう可能性もあります」
そう語るのはSPA!連載でもお馴染みの人気ファッションバイヤー・MB氏。驚異の躍進を見せるワークマン。その真の実力やいかに!