「一目千本桜」おもてなし急ピッチ 大河原・柴田

宮城県大河原町と柴田町にまたがる桜の名所が「一目千本桜」だ。昨年は開花時期が大型観光宣伝「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)」と重なり、花見客は両町とも過去最高を記録した。10日からの桜まつりを前に、両町は昨年並みの人出を見込み観光案内役の研修や駐車場の確保などに追われている。
 昨年の花見客は大河原が26万人、柴田が23万5000人。両町は「DCの効果もあり関東圏からの観光客が増えた。好天が続けば今季も同程度のにぎわいになるのではないか」と口をそろえる。
 案内所の混雑や激しい渋滞など昨年の経験を踏まえ、両町では案内人の育成や駐車スペースの拡充に乗りだしている。
 柴田町は、職員のほか、新たに町婦人会やボランティアら約40人の協力を得て受け入れ態勢を強化する。3月25、27日は役場で研修会を開催。旅行会社OBである町観光物産協会の早川秀一さんが「おもてなしの心で笑顔で応対しよう」と呼び掛けた。よくある質問や答え方のこつも学んだ。
 まつり期間中はJR船岡駅前や船岡城址公園に設ける案内所で花見客を出迎える。今季から城址公園山頂にも案内所を設置する。地元商店街で利用できるクーポン券付きのガイドマップも製作し各所で配布する。
 大河原町では、大河原駅前のタクシープールやコンビニエンスストアの駐車場を借りて観光バスの駐車場とする。旧町立病院跡地は子育て施設を建設したため利用できず、大型バスが増える週末は県大河原合同庁舎駐車場も利用する。
 乗用車用には、河川敷駐車場を従来より上流側に拡大。週末は大河原小、大河原中の校庭も花見客用の駐車場とし、新たに数百台分を確保する。
 大河原駅前のほか、役場玄関にも観光案内所を設け、まつり期間中はトイレを開放する。
 桜まつりは両町とも25日までで、駐車場は一部有料。両町の観光担当者は「満開の時期は特に混雑が予想される。公共交通機関を利用して来てほしい」と話す。
 連絡先は大河原町観光物産協会0224(53)2141、柴田町商工観光課0224(55)2123。

タイトルとURLをコピーしました