東日本大震災の被災地から世界に向けた防災の課題と解決策の発信を目指し、11月9~12日に仙台市で開催される国際会議「第2回世界防災フォーラム(WBF)」の実行委員会が23日、青葉区の東北大災害科学国際研究所であり、キャッチフレーズ「世界とつなぐBOSAIの知恵-仙台防災枠組の理念を未来へ」を発表した。
枠組は2015年に同市で開かれた国連防災世界会議で採択された世界の防災行動指針。キャッチフレーズは各国の災害リスクを軽減するため、さまざまな立場の人が防災の知恵を出し合い、安心・安全な未来を構築する意志を表現した。
フォーラムは青葉区の仙台国際センターを主会場に9日の前日祭で開幕。国際会議のほか、仙台市は市民が取り組みの発信や研究者らと交流できる「仙台防災未来フォーラム」を企画する。防災関連企業などが出展する見本市「震災対策技術展東北」も開催される。
国際会議1000人、関連会議4000人の参加を目指す。実行委員長の今村文彦東北大災害研所長は「災害は進化し、従来の評価では見えない潜在的なリスクがある。世界各地で起きている災害の課題を共有するとともに震災の経験と教訓を国内外に伝えたい」と述べた。
第1回WBFは17年11月に同市で開催され、国際会議には42の国と地域から約1000人が参加した。