九州にとって中国は最大の貿易相手国。九州経済産業局によると、2014年の九州7県の輸出入を合わせた貿易額は12兆5850億円で、対中国は約2割の2兆3590億円。2位韓国の2倍以上あり、10年前の2・3倍に増えた。
輸出は2年連続プラスの1兆2642億円。輸入も5年連続で増え、過去最高の1兆948億円だった。
九州企業の海外進出先も中国が最多。同経産局によると、1986〜2013年の中国進出件数は計457件で全体の4割超。全国の24・1%に比べ、中国が占める割合が大きいのが特徴だ。ただ近年は減少傾向にあり、10年の37件から13年は6件に減少。東南アジアへのシフトが進む。
人の交流は拡大を続ける。円安で九州を訪れる中国人が増え、九州運輸局の調査では、14年の九州への中国人入国者数は前年比76・0%増の約14万5千人で、韓国と台湾に続き3番目に多かった。
14年の博多港へのクルーズ船寄港回数は中国発着船の増加で前年の約3倍となる115回に達し、今年も増加する見通し。いわゆる「爆買い」が、百貨店など九州の商業施設を下支えしている。