仙台市議会は6月定例会に議員提案する「人と猫との共生に関する条例」「将来にわたる責任ある財政運営の推進に関する条例」(いずれも仮称)の骨子案をまとめた。市議会のホームページ(HP)に内容を掲載するなどし、14日まで市民意見を募集している。
人と猫の共生条例は飼い主の努力義務として、屋内飼育、命を終えるまでの飼育、繁殖防止の不妊去勢手術を徹底するよう求める。
大規模災害時にペットと共に避難する「同行避難」ができるよう、日頃から飼い猫を首輪やリードに慣れさせることも責務とした。
飼い主のいない猫を地域が管理する「地域猫活動」を推進。不妊去勢手術をした上で、地域住民などの有志が餌やり、給水、排せつ物の処理などを行い、野良猫の繁殖制限につなげる。
動物愛護法や県の動物愛護条例と重なるため、市独自の罰則は設けなかった。市議会全7会派の議員有志が提案する。同様の共生条例は神戸市が施行中。
健全な財政運営の条例は「将来の世代に負担を過度に残さない」「公共サービスの市民の受益と負担の均衡を図る」など5項目の基本原則を掲げた。
市長に健全な財政運営を維持する目標設定、計画策定、市議会への報告、市民への公表を義務付け「市財政の情報を分かりやすく作成した資料により説明し、市民の意見を把握する」ことを市の責務と規定した。
自民党、公明党市議団、市民ファースト仙台、みどりの会の有志が提出する。
骨子案への意見は市議会HPに所定用紙を掲載し、郵送、ファクス、メールで受け付けている。人と猫の共生条例は10日午後6時半と11日午後2時の2回、市役所本庁舎で市民説明会を開催する。
連絡先は市議会調査課022(214)6169。