調査会社のインテージは、食品・日用品の「今年売れたものランキング」をまとめた。マスクや殺菌消毒剤など新型コロナウイルスの感染防止に絡むものが上位を占める一方、外出機会が減ったことから、化粧品が苦戦した。今年最も売り上げが伸びた「マスク」。スーパーには専門売り場も設置された(横浜市のイトーヨーカドーたまプラーザ店で)
全国のスーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなど4000店での今年1~10月の販売データを集計。推計を加えて、売れ行きを伸ばした商品をランキング化した。
1位のマスクは前年比4・25倍、2位の殺菌消毒剤は3・02倍となった。殺菌消毒剤は手指消毒剤に限定すると、9倍以上の伸びだった。
大ヒット中のアニメ「鬼滅の刃」の関連商品が後押しとなり、玩具メーカー菓子が6位。自宅で過ごす時間が増え、手軽に調理できる冷凍魚介類や、ホットケーキの材料などもよく売れた。
最も売れなかった商品は口紅で56%減。在宅勤務の拡大に加え、口元が隠れるマスクをする時間が増えたためとみられる。ほおべにやファンデーションなども振るわなかった。
感染拡大を防ぐために、移動や旅行が制限されたことから、酔い止めの薬などが含まれる鎮暈剤が2位に入った。ゴールデンウィーク前後は、売り上げが前年の2割に満たない時期もあった。3位の強心剤は、激減している訪日客に人気のある商品だ。