「仕事ができない人の話し方」トップ3

仕事ができない人の話し方第3位「事実ベースで語らない」

たとえば上司から、「先週営業したA社は受注できそう?」と、聞かれたとします。

よくあるのは「はい。8割方大丈夫だと思います」という返し方。

一見、結論から答えているので問題ないように見えますが、これだけだと甘いんです。

そもそも、上司がなぜこの質問をしたのか考えてみましょう。

上司は、部下に任せた仕事の状況を知って、安心したいと思っています。

では一体、どうやって相手の不安を解消すればいいのか。

答えは「事実ベースで語る」です。

先ほどの例でいうと、

「A社の一番の競合であるB社も、うちのサービスを導入しています。決済担当者に電話したところ、『御社が一番よかったです』と言ってもらいました。

A社の予算は、今回の見積もりの2倍で余裕があります。

競合のサービスはどれも要件が合わずに見送る方針だと、メールで回答をもらっています。

あとは役員会議だけが来週に控えていて、根回しは終わっている状況です。以上から、受注できることは8割方堅いと考えています」

どうですか? 納得感に溢れていますよね。

事実を与えれば与えるほど、相手の不安はなくなっていくんです。

でも仕事ができない人は、事実ではなく解釈ばかり話してしまいます。

解釈というのは、「その仕事は大丈夫です」とか「その製品はいいサービスです」といった、個人的な考えのこと。

何が言いたいかを伝えるために、結論として冒頭で解釈を述べるのは構いません。

でも解釈だけでは、聞いている側が不安になってしまいます。

相手に安心してもらうには、揺るぎない事実が必要なんです。


仕事ができない人の話し方第2位「相手の理解を確認しない」

そもそも人は、長い話を理解できません。

それに、途中で何かひとつでもわからないことがあると、その後の話がまったく頭に入ってこなくなってしまいます。

何かを伝えるときは、「ここまで大丈夫ですか?」と、相手の理解を細かく確認してください。

これだけで劇的に、頭がいい人だと思われます。

途中で「ここまで大丈夫ですか?」と聞くことには、話の構成がわかりやすくなるというメリットもあります。

途中で区切らずに話すというのは、紙芝居でいうと、1枚の絵でずっと話しつづけているようなもの。

でも、10枚の絵を使った紙芝居であれば、今どの場面の話をしているかが明確ですよね。

「途中で区切らなくてはいけない」という制約があることで、あなたの話は自然と構造的になります。

会議で何か提案をするときも、資料をいっぺんに読んでもらうのではなく、少しずつ区切って「ここまで大丈夫ですか?」と、相手の理解を確認してみてください。


仕事ができない人の話し方第1位「相手の質問にシンプルに答えない」

たとえば上司に、「昨日お願いした資料作成終わった?」と聞かれて、

「すいません。全体の構成を考えたんですけど、画像探しで手間取ってしまっていて。

著作権は守らないといけないじゃないですか。でも、著作権フリーの画像ってなかなかないんですよね。

有料の素材を自由に買っていいんだったら、もっと早く終わるんですけど、そうはいかないんですよね」と、返したとします。

この返事のどこがヤバいか、わかりますか?

上司の「終わったのか?」という質問に、答えていないんですよ。

上司からしたら、構成はもう考えたとか、画像探しで困っているとか、そんなことはどうでもよくて、求められている答えは「イエス」か「ノー」かです。

もちろん、文脈からして終わってないということはわかります。

でも何を言いたいのかが瞬時にわからないので、聞いていてストレスに感じるんです。

人と話をしたり、文章を読んだりしているときに、「おそらく相手は、こういうことを言おうとしているのだろう」と想定することって、ありますよね。

これを「メンタルモデル」といいます。

何が言いたいのかを先に話して、相手の中に「メンタルモデル」をつくり、それに対してドンピシャなことを言う流れでないと、相手は混乱してしまいます。

それ以外のことを答えるのは、メンタルモデルクラッシャーです。

相手の質問にシンプルに答えない一番の理由は、ビビっているからでしょう。

ネガティブな話をごまかそうとして、つい遠回しに言ってしまうんです。

さらに言うと、自分本位になってしまっているから。

相手が何を知りたいかよりも、自分が何を話したいかが優先してしまっているんです。

みなさんこれからは、シンプルに答えてくださいね。

それ以外は何も言わなくていいんです。

知りたいことがあれば、相手は追加で質問してくれますよ。

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