日本と米国、ドイツ、シンガポール、メキシコの5か国で、「あなたの職場で、年間で最大何日間の休みを取得することができますか」と聞いたところ、最下位はやはり日本で8.76日しか取得できないことがわかった。世界各国のさまざまなデータ収集に特化したITソリューションを提供するSyno Japan(東京渋谷区)が「休暇取得に関する意識調査」を、2018年9月6日に発表した。
国別の休暇獲得日数は、トップのドイツが男女平均21.17日。次いでメキシコの17.64日だった。
ドイツはロングバケーションを謳歌
残業などの長期労働や生産性の向上などから、会社の「働き方改革」が注目されるなか、海外からも、日本人の「働きすぎ」や「有給休暇の未消化」といったイメージは強い。そうしたことから、Syno Japanは、日本の労働環境が海外と比べて本当に特別なのかどうかを調べた。
「あなたの職場で、年間で最大何日間の休みを取得することができますか?」の問いには、 国別の休暇獲得日数でトップはドイツで約3週間あった=別表参照。男女ともに20日以上の休みを気兼ねなく取ることができると回答。一般的なイメージにあるように、欧州は他の地域よりもロングバケーションを謳歌しているようだ。
一方、最下位は日本の8.76日。日本は5か国中もっとも少なく、男性は12.5日、女性に限っては4.95日という結果となった。他国と比べても唯一のひとケタということからも、休暇を取得できる環境や意識が他国に比べて、大きく異なっていることがわかる。
ただ、男女別にみると、5か国すべてで男性のほうが女性よりも長期休暇を取得することに抵抗感が少ないことがわかる。とくに日本は男女の差が7.62日と、5か国で一番差が大きかった。
「若い世代は休暇を取りにくい」日米の意外な共通点
年代ごとにみると、その傾向は国によって異なるようだが、日本と米国の若い世代は休暇が取りにくいことがわかる。
とくに米国は、55歳以上になると休暇日数が大幅に上がることが特徴。日本は23~35歳は6.47日と極端に少なく、社会人になりたての時期は日米とも長期休暇の取得は難しいようだ。一方のドイツは、年代問わず20日を超えていることから、会社内に「休みを長期で取りやすい環境が確立されている」ことがわかる。
なお調査は、日本(1047人)と米国(1036人)、ドイツ(1030人)、シンガポール(541人)、メキシコ(1022人)の18~79歳の一般消費者が対象。2018年4月にインターネットで実施した。